──新曲を聴かせてもらいましたが、バンドとしてたくましくなった印象を受けました。というのも、メンバーが1人脱退したこともあって、DOFは今後どうなることかと思っていたので。
yuya:けど、それで音楽がブレたら、それまでのバンドじゃないですか。
──確かに。そうなると、今までやってきたことは何だったのだろうと感じてしまいますね。
yuya:むしろ、あいつの分まで音楽を…、Develop One’s Facultiesをしていかないと意味がないし…。それに、メンバーがいなくなったからって音楽性を変えるっていう感性に普通は辿り着くの?
──あると思いますよ。メンバーの脱退ってバンドにとってはとても大きな出来事ですから、話し合いの結果、これを機に音楽性を変えていこうというのは、ある意味、普通でもあるのかなと。
rui:あと、人によっては、バンドの体制が変わったから違うチャレンジをしようかっていうのもあるかもね。
yuya:へぇ~、そうなんだ。でも、僕たちの場合、それをやってしまったら、このバンド名を掲げている意味ないでしょ。
──その点、DOFは1つのピースが欠けても音楽性が狂うことはなかったので、強いなぁと。
yuya:なるほど。そう思うと変わらないですね。進化はしているけれど。
──どういったところで変わっていないなと思います?
yuya:結成したときの気持ちとか。ハートの部分は何も変わらないなって。
──ちなみに、現体制になってから、3人でどれくらい話し合いを重ねたのでしょう?
yuya:どれくらいかな。俺、あんまり自分からミーティングしようって言わないんですけど、この2人を呼び出してこれからどうしようかっていうことは話しましたね。というのも、自分自身は終わろうと思っていたんですよ。
──それは、バンド活動を?
yuya:うん。続ける気はゼロでした。やめようと思ってたんですけど、色んな方の言葉だったり、メンバーが言ってくれた言葉だったりに動かされたというのはありますね。
──そうだったんですね。気持ち的には、ゼロどころかマイナスまで傾いていた時期もあったかと思います。でも、yuyaさん的に、ここでやめてはいけない、もっとやってやろうと思った原動力って何だったんですか?
yuya:やっぱ、周りのパワーかな。応援してくれる人も含め。でも何よりも、俺らがこうドーンって上に行ったときに、あいつが元気だったら、パスでも出して観に来いやっていう気持ちも、俺の中には1つあったかな。
──そういった想いが。
yuya:けど、やめなかったのは、純粋に音楽が好きなんだろうね(笑)。
──メンバーそれぞれ、やめるか続けるかってすごく悩んだところではあると思うんです。でも、やっぱり、好きっていう気持ちって本当に大事だなって。もう、それだけあれば何とでもなるというか。
yuya:そうなんですよね。例えば、終わることを選んだとしても、俺はそれがバンドとしてブレているとは思わないんですよ。ただ、悲しいなとは思う。これだけやってきたのになぁって。
──中には、「ふーん。そうなんだ、解散するのね」の一言で終わってしまうバンドもいるけれど、DOFがこのタイミングで終止符を打つのはあまりにももったいない。だから、yuyaさんが悲しいって思ってくれたのはDOFに対して期待値が感じられるからこその言葉だと思うので、継続することを選択してくれて本当に嬉しいです。
yuya:もう大丈夫ですよ、現段階で3人は愛を確かめ合ったんで。
──そんな熱い現場、見たことないんですけど(笑)。
yuya:そういうときは喋るよね?
rui:僕とyuyaは喋りますね。
──あれ、Johannesさんは?
Johannes:(翻訳済)どうだったかな(笑)。
yuya:っていうか、話いきなり飛ぶけどさ、レッドブルの缶にストロー差して飲む?
rui:あ、これ? 炭酸をグビグビ飲むとお腹壊すから、ストローで飲むようにしようかなと思って。
──へぇ~。って、だいぶ話が飛びましたね(笑)。
yuya:いや、目の前で見てて気になったから。って、そういうことか(笑)。
──そもそも、お腹壊す心配があるなら飲まなければいいのでは?
rui:やだ、味が好き。あと、飲むと目が覚める。
Johannes:(翻訳済)僕はライヴ前に飲んでます。
yuya:大事だよね。レッドブルはミュージシャンの必須アイテムですよ。
──3人ともけっこう消費してるんですね。
yuya:そうだね。俺はシュガーフリー飲んでる。
Johannes:(翻訳済)フリーって、逆に甘くない?
rui:甘いよね。僕は普通に砂糖ありの方がいい。
──とりあえず、砂糖ありでも無しでも、レッドブルを差し入れたらメンバーが喜ぶってことでいいですか?
rui:死ぬほど喜ぶ(笑)。
yuya:間違いない。受け付けてます(笑)。
──こうした他愛もない会話で盛り上がれるほど、メンバーのモチベーションは上がっているということですよね?
rui:まぁ、そうですよね。
yuya:正直言うと、どん底まで仲悪かったんですけど、今は本当にバンド内の雰囲気が良くて。やっぱり、3人でミーティングをやったことで変わったところはありますよね。バンドを愛して続けていくっていうところで、ここはこうしていこう、それはああしていこう、って決めてからは本当に喋るようになりました。最近なんて、レコーディング終わった後に相方(rui)とサシで飲んだんですよ。そんなのって、バンド組んで初めてだったかな。
rui:そうだね。でも、僕は意図的にしていなかったっていうのもあるんですよ。これはあくまで僕の主観なんですけど、メンバーと必要以上に仲良くしていると、何かあったときに弊害が出そうで嫌だなって。
──過去の経験を踏まえ。
rui:そうですね(苦笑)。何かあったときに、あのときあれだけ仲良くしてたのにって思いたくないっていうのがあるのかも。
yuya:それもそうだけど、最初から積極的に誘い合う人間がうちは集まっていないっていう。
──根本的な問題でした(笑)。だからこそ、この変化は大きいですね?
rui:まぁ、そこがメンバーが脱退した直接の原因ってわけではないけれど、交流がなさすぎるのも良くないっていう結論に至りました(笑)。
──良かったです。けど、私情を持ち込まずにステージに立ち続けたみんなはかっこいいなと思います。
yuya:そこは、ミュージシャンとして当たり前のことですけどね。
Johannes:(翻訳済)どんなことがあってもいつもどおりのステージをする、っていうのは昔から思っていることなので、今回のことがあっても、そのとおりにライヴができたんじゃないかなと僕は思います。
──観る側としては、DOFが3人になってからのライヴも気になっていたけど、新作がどうくるかも期待していたんですよ。なので、今話してくれた流れがあって、新曲の制作に取り掛かったかと思うと、「ephemeral」は良い作品になったぁと。
yuya:最近は伝えたいことが100%出せていると思っていて。今まで100%出そうと思っても、歌詞を書くのがあまり好きじゃない時期とかあって、70%ぐらいのときもあったんですよね。でも、今改めて見ると、その70%で書いた歌詞にも良いなと思う部分はたくさんあるし。自分の中でのセルフライナーノーツというか、自分自身を見返すという機会というか、過去があって今があるというのはすごく良いことだなと。それを思いながら新作を作ったので、今回も良いものができたなと思います。
──今回、ベースはyuyaさんが弾いているというのもあって、すごくラフな感じがしたんですよね。
yuya:やっぱり、dettoからインスパイアを受ける部分もあったし、俺自身が思うベースラインというのもあって。それを良い意味で消化しようと思ったときに、誰か別のベーシストに弾いてもらうよりも、俺が弾いた方がDOFらしくなるだろうなって。だから、そこについては何も考えず、良いベース弾こうって思いましたね。おかげで、すげぇかっこいいベースが録れました。
──かっこいいと思います。「前の方が良かった」とか「逆に今の方が良いんじゃないの」という感じで見るのではなく、単純に、バンドが出せるそのとき最高のものが出ているなと。あと、これは歌詞の内容も良いですね。
yuya:歌詞については見たとおりというか、そのままとしか言いようがないんですけど、自分の中でキーとなる部分は冒頭なんですよね。天国と地獄の中間っていうのは地球のことで、結局、天国と地獄のどちらにも行ったことがないのでわからないんですけど、地球で生きているたくさんの生物の中の1つとして何ができるんだろうって考えたときに、俺を含め、履き違えて生活している人って多いだろうなって。俺、そういう曲作ることが多いんですけど、これは割と自分自身に向けて歌っているかな。
rui:毎回、歌詞を見て思うんですけど、その時々の感情だったり、気持ちだったりというのがちゃんと出ていて、後退していないというか。きちんと想いを吐き出せて書けているところが良いなと思いましたね。
──毎回、歌詞をちゃんと読んでいるのがすごいですよね。
rui:たまにタイトルの意味がわからないときありますけど。
yuya:調べてくれ(笑)。
──今回は、“儚い”という意味で捉えていいんですか?
yuya:そうです、そのままで大丈夫です。だって、儚いじゃないですか普通に。
rui:人によって取り方は変わってくるんだろうけど、どういう風に受け取ってもいいように歌詞を書いてくれるのはありがたいなと。
yuya:今、相方が人によって取り方が変わってくるだろうって言ってくれたけど、今回の歌詞は儚いだけじゃないんですよ。マイナスの感情が100%だとしたらもっとマイナスになるだろうし、ハッピーだと思ったらもっとハッピーになる。この歌詞をちゃんと読むとわかるんだけど、そういう風だよっていう自分自身に対して、それでいいって思っていない。変われるなら変わりたい、変わっていきたい。それも救いだし、希望だし、光なんですよね。
──そしてまた、儚いという意味を持つタイトルの曲なのに、バラードに仕上げなかったのも面白いですよね?
rui:だからこそ、このバンドってすごく面白なって思います。まぁ、それだけにレコーディングは難しかったりもするんですけどね。
──同時に、どんな曲がくるのかとワクワクする気持ちもあるのでは?
rui:まぁ、そうですね。できることはやりましょうって(笑)。でも、こうして出来上がったものを聴いてみると、達者になったんじゃないかなとは思いますよ。結局、このバンドをやることでそこが1番、自分の成長につながっているなっていうのがわかるので、置かれている環境って大事だなって。
──Johannesさんは、「ephemeral」のレコーディングを振り返っていかがですか?
Johannes:(翻訳済)これ、大元のドラムを作ったのが歌詞が乗る前だったんですよ。ギターだけあったんだっけ?
yuya:ううん。ギターと歌とベースが入っていた。で、俺とディスカッションしながらドラムの音を作っていったよね。
Johannes:(翻訳済)曲を聴いたときにエモい感じだなと思ったので、極力、ドラムもエモさを出していったんですけど、それがだいぶ前のことだったので、歌詞が出来て曲が送られてきたときに、こんなドラム付けたっけ?って思いましたね。何か、懐かしかったです(笑)。
──そう感じるのは、日々、成長しているからじゃないですか?
Johannes:(翻訳済)あぁ、そうなんですかね。で、歌詞が乗ってから、ドラムは更にエモさを付けてアレンジしていきました。もちろん、レコーディングでもなるべくエモくなるようにって意識しながら叩いていた気がします。
──ライヴではより感情的に叩けそうですね?
Johannes:(翻訳済)そう思います。
──カップリングの「don’t think feel」は、CDに歌詞カードが載らないそうですね?
yuya:まぁ、歌詞がないんですよ(笑)。
rui:スキャットに近いからね。
──そうなると、ライヴで演奏するときは、その場のテンションで歌うことが変わってきそうな予感がするのですが?
yuya:一ヶ所、とんでもなく難しい歌のセクションがあって。だから、「don’t think feel」ですよ。
──「考えるな、感じろ」と。
yuya:そう、それ(笑)。タイトル自体、このバンドにピッタリで良いなって。
──2曲とも、ツアーを通してどうなっていくのか楽しみです。
yuya:この記事が載る頃には、ツアーも後半に突入してますからね。で、なぜこのツアータイトルにしたかというと、誰かに会ったときの最初の一声って、やっぱり「こんにちは」だと思うんですよ。だから、今回は「Hello.」というツアータイトルを掲げて、全国に音を届けに行きたいと思います。
Interview:ERI MIZUTANI
