2018年5月25日金曜日
2018.6月号 REIGN
──現在、6月20日にリリースされるシングルを制作されているとのことで。
郁磨:今回、2枚同時リリースなんです。SPEEDDISKの春のツアーをやりながら表題曲を2曲レックして、写真とMVを撮ったんですけど、これからまたツアーを挟んで、その後にカップリング曲をレックします。なので、1ヶ月ぐらいかけてのレックにはなっています。
──MV曲を両方とも聴かせていただきましたが、今までには無い要素がふんだんに盛り込まれていますね?
郁磨:『ベリアル』というアルバムを出した後だから、というのを自分でも感じたい作品にしたくて。そうしたイメージの下で選曲に入っていったので、メンバー間でもより長く話し合うことが出来ましたね。
──それもあって、2枚同時リリースというところにこだわりを置いたのですか?
郁磨:そうなんです。2枚同時に出す意味というのは当然あって。例えば、2ヶ月連続とかではなく、横並びにしたときに作品として意味をなさないといけないと思ったし。それこそ、2つの味を感じられるというのはもちろんのこと、片方が激しい音楽性でもう片方は静かなものという、ある種、みんなが思っている2枚同時リリースという概念を取り払いたかったんですよね。それで、どちらも激しくして2つのカラーを出していったんです。
──てっきり、2枚の作品で静と動を表現してくると思っていたので、実際に聴いてみて良い意味で裏切られました。
郁磨:ここ最近のライヴをしていく上で、うちのバンドって何が響くんだろうって考えたんです。それは主に自分たちのお客さんなのかもしれないんですけど、でも、色々なところに響いて今のお客さんがあると思っているので、ここ半年ぐらいでやってきたライヴの感触を感じて、今回の作品の方向性に辿り着いたというか。今推したいのはそういうことかなって。
──「白蛇」に収録されている「完全無欠絶対的Ruler」はTANOさん作曲ですが、随分とハジケた印象を受けました。作曲をするにあたって、自分が意識的に変化したなと感じることはありましたか?
TANO:もちろん、曲は作れば作るほど作曲の技術というのは上がっていくと思うし、上がっていかないといけないと思うし。僕は、そのときに作りたい曲を作っているので、特にこれといって意識はしていないんですけど、意識が向上していると感じてもらえているのならば、それは積み重ねだと思います。
──曲を聴くかぎり、良い気分で作られたのだなと。
TANO:あぁ、そうかもしれないですね。あと、静を表現した曲をよく作ってきたので、そうではない曲を作るというのは意識しました。
──となると、曲が出来てから郁磨さんが歌詞を乗せたということになりますか?
郁磨:そうですね、毎度のようにオケ先行で。何か、この曲はデモからストレートなイメージがあったんですよ。そのままの良さを活かしたかったので、歌詞もストレートに当てはめてみました。言いたいことや今思うことを言っているというのは『ベリアル』から出していたんですけど、ここでも言いたいことを表現していきましたね。例えば、Bメロで出てくる「そうさ此の中に」というのは、置き換えると「自分の中に」という意味なんですけど、そこはライヴでのジェスチャーを含め、より分かりやすくはなると思います。なので、聴き手それぞれに解釈してほしいというよりかは、答えは1つだと思っているので、俺はこう思っているんだけど君たちはどう思う?という感じです。
──和春さんはこの曲に関していかがですか。ライヴではストレートに演奏する様子が観られそうですけど?
和春:そうですね、はい。
──前作『ベリアル』を出してから気分的に変わってきたところはあります。
和春:そこは全然変わっていないですね、模索中です。
──そういえば、以前、自分のスタイルを模索しているとおっしゃっていましたね?
和春:はい。なので、そこはまだ探していますね。自分の中で課題が多いというか、まだまだ探し中です。
──なるほど。龍史さんはこの曲に関してどう思っています?
龍史:勢いのあるロックチューンだなと思いましたね。それでいて、TANOらしさというのも構築されたなぁと感じました。
──1番近いところで見ているメンバーから、らしさが構築されたと言われるのって嬉しいものですよね?
TANO:ほんとですよね(笑)。
龍史:でも、お客さんも、この2曲は俺とTANOのどちらかが書いたって言わなくても分かると思うんですよ。そういう意味では、お互いにらしさが構築されているのかなとは思います。
──「至極」に収録されている「ゆらり」は龍史さんの作曲ですが、これはまた独特の雰囲気を出していますね?
龍史:『ベリアル』の制作直後に新曲を書かなくてはいけないという状況だったんですけど、その時点では自分の中に曲のネタというのが一切無かったんですよね。そうした空っぽの状態で曲を書き始めたので、結構大変でしたね。スイカに例えたら、皮の部分まで食べちゃうみたいな感じでしたから(笑)。
──そうやって、ゼロの状態から生み出していったのですね。
龍史:どんな感じの雰囲気で、どんな感じのノリでというのはメモ帳にストックしてあるんですよ。ただ、それをどういう風に表現するのかは考えていなかったので、自分にしか分からない難しさはありましたけど。実は、聴いてもらった段階のものはまだ完全には出来上がっていないんですよ。後で、ここに女性のコーラスを入れて仕上げていこうかなと。
──今あるものから更に、エキゾチックな要素を強めようと?
龍史:イントロもそうですけど、ヒンドゥーっぽさというのは曲全面に押し出したいなと思っていて。MVもそうした方向で撮っていったんですけど、そういった部分で音階だったり音使いだったりにはこだわりましたね。
──ヴィジュアル系らしからぬところが、この曲の良さでもありますよね。そもそも、オリエンタルな雰囲気の楽曲というのは好んで聴いていたのですか?
TANO:いや、聴かないですね。
龍史:でも、スティーヴ・ヴァイとか聴くでしょ?
TANO:あぁ、好きで聴いてるね。けど、実践したことは無かったので、レコーディングする前には多少勉強しました。でも、この曲の大部分は同期なので、割と何をしても崩れないと思うんですよ。それもあって、ギターは好き勝手やっていきました。
──雰囲気的に、和春さんはとてもよく似合っているなと思いました。
龍史:それ、見た目ですよね(笑)。
和春:確かに、オリエンタルな服装は嫌いじゃないです。
龍史:カレーとかも好きだし。
和春:そうだね(笑)。でも、僕は理論とかは分からないので、やりたいことをやっただけです。
──歌詞は、曲調とはまるで異なる雰囲気を出していませんか?
郁磨:どっちかっていうと、「ゆらり」の方がネタの幅は無限大でしたね。でも、思い付いて書き初めてからは早かったかな。ここでは、少しキャッチーな言葉を使いたくて、自分の中で思い浮かんだ映像と合わせながら書いていきましたね。その映像というのはネガティブなものでもあったので、この曲に関しては、聴き手それぞれが解釈してもらえたらいいなという感じです。
──どちらの曲もライヴで盛り上がりそうですね?
郁磨:どちらにも言えるけど、感情的な部分、エモーショナルな部分というのがあるのでライヴ向きかなと。さっき言ったとおり、今のREIGNというのはライヴを軸に考えるようになっているので、そういった気持ちが歌詞にも出てきちゃっているのかな。ほんと、ライヴと楽曲は2つで1つ、ニコイチみたいな存在ですね。
──これからレコーディングに入るというカップリング曲も仕上がりが楽しみです。
郁磨:今話した2曲とは、また違う感じの楽曲になるかな。
龍史:これが白と黒ならば、カップリングは緑と黄っていうほど、色は全く違うと思いますけどね。
──それを聴いたら、また良い意味で裏切られたという言葉が出てきそうです。
郁磨:何を期待されているかというのは予想出来ないけど、俺としてはこういうのもあるのかと感じたので、REIGNを聴いてきた人ならそう思うかもしれないですね。
──7月からはレーベルメイトと廻る「森羅万象」ツアーが始まります。もちろんここでは、新曲も披露してくれますか?
郁磨:そうですね、ちょうどリリース後のツアーになるので。当然、ライヴが始まってしまえば他のバンドとバッチバチのバトルになると思うんですけど、レーベルメイトとしてみんな仲が良いし、各バンドを支えてくれているお客さんたちにも意味のある、思い出に残るツアーになればいいなと。あと、ツアー最終日にはREIGN的に重大な告知をしようと思っているので、これも楽しみにしておいてもらえたらなと思います。
Interview:ERI MIZUTANI
