2018年12月25日火曜日

2019.1月号 R指定


──「EROGRO」はR指定の2018年を総括するのに相応しい内容になっていますが、エログロという構想は前から温めていたのですか?
マモ:そうですね、エログロっていう言葉自体は頭の中にはずっとあって。なので、前回のアルバム『死海文書』を発売する前から次の構想があってこの曲にしたいなというのはあったんですけど、すぐに制作に取り掛かったわけではないんですよ。ある程度の形が見えてからメンバーに曲を送ろうと思っていたので、レコーディングは結構ギリギリにはなりましたね。

──それにしても、こうした内容の曲は今まで出してはこなかったですよね。でも、出しているように感じるというか。
マモ:R指定のバンド名だったり、MVからはエロやグロの要素って取れると思うんですけど、確かに曲としては今までそんなにはなかったです。何かヴィジュアル系にありきたりじゃないですか、エロとグロって。だから、そこまですすんでやってこなかったし、「EROGRO」っていうタイトルだけ聞いたらすごく激しい曲なのかなって思うかもしれないんですけど、絶対にそれにはしたくなくて。「EROGRO」という言葉のインパクトをそのまま捉えてもらうんじゃなくて、ちょっとお洒落なものにしたいかなって。ただのエロとかグロには自分もちょっと興味ないんでセンスのあるエログロにしたかったんですよね。

──エログロとお洒落って一見結び付かないものですが、「EROGRO」はだいぶお洒落に仕上げてきていますよね。
マモ:自分の好きな作家、例えば丸尾末広さんや江戸川乱歩さんが描く世界観ってただのエロやグロではないんですよ。なので、「EROGRO」もその表現には近いかなと思います。

──なるほど。この曲では同期音が入っているせいか、パーティーチューンにも聴こえますよね?
マモ:そうですね、ビートがずっと鳴り続けている感じというか。曲を作り始めたときピンク色が頭の中で浮かんできて。そのイメージがあったのでパーティーチューンというか、簡単にいえばクラブって感じですね。それで、同期もそっちに寄せていったんです。

──四つ打ちのリズムということですよね?
マモ:そうです。

──今までそうしたリズムはあったにせよ、アルバム『死海文書』の後に続く曲が「EROGRO」とは、メンバーもさぞかしビックリしたのではないですか?
楓:デモの段階からダンスナンバーっぽい感じの印象はあったんですけど、妖しい雰囲気もちゃんとあったんで、なるほどねっていう感じでしたけどね。だから、普通にイメージも湧きやすいし、最初から同期やシンセで雰囲気が出る方向だろうなっていう認識はありましたけど。

──同期音、かなり多めですが。
楓:そうっすね。でも、最近は多めっちゃ多めかな。まぁ、減らす傾向にはあるんですけど、その中では敢えてというか。最初は「魅惑のサマーキラーズ」の続き、「サマキラ2」ぐらいの感覚でいたんですよ。でも、「サマキラ」とは違う雰囲気がある曲なので良い感じやなとは思いました。

──実際にレコーディングしてみていかがでした?
楓:カップリングの曲もそうですけど、完全に7弦ギターで攻められるようになったし、普通に楽器の面白さを再確認しながらっていうところはありましたけど。割とシンプルっていえばシンプルだし、でもやることはやっていますよっていう感じでやれたかなって感じですね。

──ちなみに、レコーディングに入る前にギター隊でプリプロなどは?
Z:四つ打ちだったんで、どちらかといえば下を支えた方がいいかなっていうのは話して、動きすぎずリフをカチッとさせた方がいいっていう感じでした。正直、「EROGRO」は出来上がりで驚いたんですよ。

──Zさんから見て、この曲は最初どういったイメージだったのです?
Z:えっと、ここまでのダンスナンバーになるとは思っていなくて。なので、出来上がりはデモより100倍も良くなっていたので驚きましたね(笑)。まぁ、マモはここまでが見えていたのでこうした出来上がりになったんでしょうけど、俺はデモの段階でそこまで見えていなかったので。

──マモさん的にはこの出来上がりは予想の範疇だったんですね。
マモ:そうですね。形的にはイメージどおりに仕上がったかなと思います。

──宏崇さんは「EROGRO」に関してはいかがですか?
宏崇:作るときはあんまりタイトルを気にしていなかったのでそんなにタイトルとダンスチューンがどうっていうのは考えなかったんですけど、何をどうしたら今までと違う感じというか、四つ打ちはこれまでにもあったので違う感じを出せないかなと思って色々と考えたんですけど、普通が1番良かったです。

──具体的にどのようなことを考えたのです?
宏崇:四つ打ちっていうと、ドチ、ドチって感じじゃないですか。それで他のアプローチはないかなと思って探したんですけどなかったんですよね。裏打ちじゃないパターンもあったんですけど、結局はそれに落ち着いたなって。

──さっき言ったように普通が1番だったと。では、リズム隊でのプリプロは?
宏崇:ないです。そんなの今までに1回もしたことない。これに合わせてっていう感じなんで(笑)。
七星:宏崇が決めたやつに合わせるだけです。

──となると、七星さんが「EROGRO」のレコーディングを通して見えたことは何でしたか?
七星:ほんと、宏崇が言ったとおりかなと思います。昔だったら、むりくり違うことや面白いことを攻めていたかもしれないと思うんですけど、ベタなのがすごいっすね。

──一周回ってってきたという感じですか?
七星:戻ったというか、行き着いたんじゃないですか。いやぁ、ベタってすごいんすよ。

──ベタだからこそシンプルに聴こえてくるので良いと思います。あとは、歌詞で世界観が変わってくるというのも大きいのではないでしょうか?
マモ:そうですね。これが普通の歌詞で《ハジケようぜ!》みたいな感じだったらクソつまらないじゃないですか、メロディがキャッチーなだけに。なので、今回は初めから《目玉舐め舐め Show》は歌詞に入れたくて。これが出てくるのはBメロなんですけど、サビよりもこっちの方がインパクトあると思うんですよ。その分、サビはラフに歌ったというか。

──このインパクトのある一文をサビに持ってこなかったのは、最初から計算あってのことですか?
マモ:計算したというか、別に目玉舐めの曲ではないし。でも、トータルで聴くとそういうことかっていう感じもあるので、あくまでサビはキャッチーにした感じですね。

──近々ライヴで披露すると思いますが、パフォーマンスにも期待できそうですね?
マモ:楽曲が出来てここから色付けをしていくというか。基本的には楽曲に振り付けはいらないと思っているんですよ、ヴィジュアル系であろうと。ヴィジュアル系って全部の曲に振り付けを付ける傾向があるじゃないですか。けど、最低限でいいんじゃないって。例えば、「サマキラ」とかはダンスがあったからこそ今の定番の曲になったし、必要なものにはそういう風に振り付けを付けてもいいのかなって。だから、この曲もこれから色付けしていきたいと思います。

──カップリングの「アイアンメイデン」はZさんの作曲ですが、タイトルを見た瞬間、バンドか!?と。
Z:まぁ、イメージが強すぎてそうなりますよね(笑)。
マモ:Zに初めこのタイトルを言ったとき、ゴツすぎって言われました(笑)。

──元々、Zさんが曲を作る際に抱いていたイメージはどのようなものだったんです?
Z:イメージは、拳と折り畳みですね。単純に、ライヴでその2つが出来たら良いなって。まぁ、曲は数曲作っていたんですけど、1番最初に出来上がったのがこれで。それで、カップリングはこの曲にしようかってなったので、そこから仕上げていった感じですね。
マモ:この曲が出来たおかげで「EROGRO」とのバランスが良くなったと思います。ちなみに、タイトルは有名バンドではなく、拷問器具です。

──どうしてその発想に?
マモ:痛い歌詞というか突き刺さる歌詞を書きたくて、心に棘が突き刺さるというインスピレーションからアイアンメイデンとなりました。

──ライヴノリの良い曲とはいえ、歌詞は実に深いものになりましたね。
マモ:メロに関してはZと相談したんです。実は1回、Zが作ったメロで歌ったんですよ。でも、ちょっと古いなって。
Z:ちょっと違うねって(笑)。古き良きという感じだったら良かったんですけど、ただ古いっていう。
マモ:古いというか、若かったかな。アルバム『人間失格』に入っていたら違和感なかったと思うんですよ。でも、今の俺らがやったら違うなって。それで試行錯誤したんですよね。
Z:で、その後、勢いでマモに歌ってもらったらその1発がものすごく決まって。
マモ:メロを決めずに歌いました(笑)。
Z:投げやりというか、マモのインスピレーション一発でドンって出して。
マモ:おかげでハマりましたね。やっぱり、メロディってどうしても作る人の癖があるので、自分の感覚で歌った方がR指定っぽくなるというか、ハマりやすくなるなと思いました。

──曲のタッチが中盤でガラリと切り替わるのも面白いですね?
Z:こういう展開になったら面白いよなっていうのは漠然とありましたね。なので、これは最初から変わっていないです。

──この曲でZさんから他のメンバーに投げかけたことは何かありましたか?
Z:いや。自由に、ですね。ただ、聴きどころはライヴをやってみないことには分からないですね。展開があるのでそこが聴きどころになってもいいし、イントロが始まってAメロになってからもいいし、ライヴでどっちがみんなは好きなんだろうって。あとは、どのセクションを自分が1番楽しめるだろうっていうのはあります。なので、やってみてからですね。

──随所に聴きどころがありますからね。皆さんはいかがですか、この曲。
楓:元々、曲全体とか音に関してはZさんの中でイメージがあったので、それを確認しながら弾いた感じですね。必要な部分と不必要な部分を2人で話し合って、結果シンプルにかっこよく決めるっていう。あとは音色をそんなに変えていないので、その中でどれだけ展開を分かりやすくさせるかという面で、最後の切り替わる展開の一小節前のフレーズをちょっと突いてくれっていうのをエンジニアさんに細かく注文しましたね。
七星:曲が弾けっていうやつを弾いただけかなっていう。相談とかはしていないけどハマッたんじゃないかな。

──レコーディングの段階から、ライヴの絵はある程度見えていましたか?
七星:リズムが割と複雑なのでライヴはまだ想定は出来ていないですね。動きながら弾けるのかとか、今はまだそういう段階です。でも本当にリズムが難しいので、それを綺麗に出来るかどうかじゃないですか。そうしないと曲にノレないと思うので。

──やはり、ライヴが大事になってくると。
宏崇:いやもう、テンポチェンジも相当シビアなのでどうなるか分からないっす。「EROGRO」とは全然違うし、めちゃめちゃ難しいですんよ、これ。最初にデモ聴いたとき、メタルかと思ったぐらい。で、メタルっぽいから封印させていたシンバルを復活させたんですよね。それがレコーディングで良い具合にハマッたのでそこは結構こだわりポイントですね。今までやらなかったリズムパターンが色々と入っているので、ライヴは気合いでやるしかないです。

──ライヴでは前後に置かれる曲も注目ですね。
マモ:セットリスト的には、新曲だから中盤辺りには持ってきたいかな。でも、やってみないと分からないですね。けど、個人的には、こういう曲の方がライヴで自分を発揮出来るので音源よりも良くなりそうだなと。

──今後の予定としては、R指定-苦執念計画-最終公演『此の子の九つのお祝いに』があります。苦執念計画があったことで今年も充実した年になったのではないですか?
楓:そうですね、海外にも行けたし。
マモ:苦執念計画は来年1月8日で終わるんですけど、豊洲PIT公演で締め括るんじゃなくて10周年に繋がるようなツアーにしたいと思っているので派手にやろうかなと思ってます。

Interview:ERI MIZUTANI

2019.1月号 POIDOL

Q1、まずは2018年を振り返って、メンバーそれぞれどのような年になりましたか?
絢瀬 ナナ:自分達が始動してから一番長い時間を過ごした一年だったので手探りなところもありながらがむしゃらに前だけ向いて進んだ一年でしたね。「若手だから」なんて思った事ないし同じ舞台に立つ以上皆等しく平等であると僕は思うので自分が遺せるもの一つ一つ突き刺し続けました。やっぱり出たてのバンドですし結果って常に求め続けられるわけで。でも求められるって生きてるって思えるので、発信して良い悪い好き嫌い色んな声を聞けて嬉しいです。このバンド始める前は誰も何も言ってくれない時もあったから。そして自分達に感じてるスキルだったりと現状のギャップとも向き合い続けました。周りのどのバンドよりも成長したって言い切れますね。まだまだですけどね。こうやって思い続けなきゃ前に進めないのである意味僕の精神状態が凄く良いです。
凪 爽汰:体感的に人生で1番早く終わった年になりましたね。嬉しいこともあれば嫌なこともあって、楽しい時間もあれば悩む時間もあって、感情がいっぱい動かされました。
あと髪の色が4回も変わった年でした。
絢瀬 蘭:2018年はPOIDOLにとって、そして人生においても物凄く濃かったと言っていい程激動の一年でしたね。初めてワンマンやツーマンをしたのもこの年ですし。ありがたいことにライブもたくさんすることが出来て学ぶこともあれば挫折することも多々ありました。自分といかに向き合えるか。メンバーとも何度も本気でぶつかったりもしましたけどね(笑)苦楽を共にしてバンドとしても、個人としても皆強くなったんじゃないかなと思います。今までに無い程の新鮮な日々を過ごして自分の在り方というものが見えた気がします。正解は無いですしまだまだほんの一握りですけどね。
水奈月 タクト:6月にPOIDOLに加入してからずっと走り続けたような感覚で、バンドにとっても自分にとっても激動の1年だったように思います。充実していました。

Q2、2019年1月9日にニュー・シングル「LIPS」が2タイプ同時にリリースされます。ナナさん、本作のテーマを教えて下さい。
絢瀬 ナナ:理屈じゃ語れない想いという部分に触れました。僕は友人とかからよく恋愛相談だったり受けるんですが、はたから見たらそんな人、願いはダメだよ!って事でももう歯止めが利かなくなっててそんな背中を押して欲しくて、肯定してほしくて相談してくると思うんです。法に触れてなければ、常識的じゃなくても背中押します(笑)それで良いと思いますけどね。向き不向き、正解不正解じゃなくて自分の心が行きたいところに行けば良いと思います。そんな女の子の歌。


Q3、リード曲「LIPS」のレコーディングのエピソードと、メンバーそれぞれの聴きどころを教えて下さい。(併せて、作詞者は歌詞の見所も教えて下さい)
絢瀬 ナナ:かなり言葉遊びをしましたね。あとは読んでください。解釈はお任せ。
凪 爽汰:メインのリフが大胆かつ繊細なリフでおもいっきりバチバチ弾く感じなのにフレーズが細かくてノイズがのりやすいのでレコーディング時間の半分はこのメインリフに持っていかれました。
絢瀬 蘭:楽器陣の音を全体的に以前の楽曲よりアグレッシブにしましたね。あーでもないこーでもないを繰り返して今の音が出来上がった時は満場一致で「これだ!」ってなりましたね。ベースの聴き所ももちろん音です。
水奈月 タクト:曲の後半になるにつれ手数や足数がどんどん増えていくのは色んな曲でやってますが、LIPSはより大げさにやってます。ドラムレコーディングは音作りを何度も協議して、パンチのあるバキバキな音とプレーに仕上がりました。


Q4、「LIPS」をライヴで披露する際、サファイアにはどのように盛り上がってもらいたいですか?
絢瀬 ナナ:大きな声で。
凪 爽汰:デカイ声とキスキスポーズ!
絢瀬 蘭:声をくれれば後はお任せで楽しんでもらえればと。
水奈月 タクト:三人が挙げてくれたことと、あとはもうその時その場にある物を感じるまま楽しんでほしいです。熱く!


Q5、タイプAに収録されるカップリング曲「包帯天使ちゃん」のレコーディングのエピソードと、メンバーそれぞれの聴きどころを教えて下さい。(併せて、作詞者は歌詞の見所も教えて下さい)
絢瀬 ナナ:ふざけました。嘘です(笑)LIPSが綺麗に書いたとするならこの曲はファンシーかつ泥臭く書きました。二面性というか。嫉妬って歪んでなきゃ可愛いと思うんです。
凪 爽汰:サビのギターが結構ヘビーな感じでPOPな中にあるヘビーさがなんか塩キャラメルみたいだなぁって思いながら弾いてました。
絢瀬 蘭:高い声の掛け声が収録されてるのですが実はナナの声を変えたものなんです。あの声でナナが話してる時涙が出るほど笑いましたね(笑)落ちサビでさりげなくソロフレーズの様なものを入れてるのでよく聴いてみてください。
水奈月 タクト:取り入れたいことのイメージはすぐ固まったので、レコーディング自体はスムーズに終わったのですが、あるセクションでドラムソロのごとくやり過ぎてしまってボツになったテイクがありました笑。聞きどころはイントロのスネアロールで、ボーカルラインに寄せつつ、でも完全にはユニゾンさせずちょっと複雑なアクセント移動をしています。



Q6、メンバーそれぞれ、ライヴで「包帯天使ちゃん」をどのように演奏していきたいと考えていますか?
絢瀬 ナナ:振付けにかなりこだわったので楽しくやりたいですね。初見殺しですけどね(笑)
凪 爽汰:ギター弾いてるけどなるべくみんなと一緒にフリを出来るように頑張るね!
絢瀬 蘭:この曲はとにかく楽しく。振り付けもPOIDOL史上最難関なので皆の振りを見ながら弾きたいなと。
水奈月 タクト:みんなで楽しく踊れるように、軽快な感じで叩きたいですね。


Q7、タイプBに収録されるカップリング曲「空想喰ライ」のレコーディングのエピソードと、メンバーそれぞれの聴きどころを教えて下さい。(併せて、作詞者は歌詞の見所も教えて下さい)
絢瀬 ナナ:Bメロ始まりのパンデミックというワードですかね。世界的流行する病気という意味なんですけど「よく思いついたな自分」と自分を褒めたい(笑)淀んだ場所にいると足引っ張られますからね。自分はどちらを向くかって事です。傷の舐め合いは良くない。
凪 爽汰:メインリフのでだしのきざみがメッチャ早くて弾きすぎて手がプルプルしてました!あと、ほとんどわからないと思いますがLIVEの時にループする場所のリフをメインリフと1音だけ違くしてます!言わなければ誰も気づかないと思います。
絢瀬 蘭:この曲のデモをナナに聴かせたときに歌詞がすぐ降ってきたことですね。世界観もドンピシャでしたがそんなワードよく思いつくなと(笑)他の曲よりも重心を下に持っていってるので注目してみてください。
水奈月 タクト:これもまたイメージしやすかったので、フレーズはすぐ決まりました。細かな足技を使うフレーズがあちこちにあるのと、3Aでトリッキーなライド使いをしているので、そこがドラム的な聴きどころです。



Q8、メンバーそれぞれ、ライヴで「空想喰ライ」をどのように演奏していきたいと考えていますか?
絢瀬 ナナ:激しく。
凪 爽汰:周りの迷惑にならない範囲ではちゃめちゃに暴れてください!
絢瀬 蘭:この曲は感情が爆発してしまうのでその時の雰囲気にお任せです。
水奈月 タクト:包帯天使ちゃんとはうって変わって激しくパワフルなイメージです。自分へでも他人へでも、日々思う葛藤とか、くそくらえだと思うことをライブでぶつけてきてほしいですね。


Q9、タイプAには「LIPS」の MUSIC CLIP と OFF SHOTが収録されます。MUSIC CLIPの撮影秘話と、メンバーそれぞれの“ここに注目して観てもらいたい!”というポイントを教えて下さい。
絢瀬 ナナ:全部です!撮影秘話で言えば田舎だったので大きな蜘蛛が出て大騒ぎになった(笑)あとは僕の目隠しが60デニールのストッキング。ギリ前が見えた。
凪 爽汰:初のドローン様が参戦してくれました!ラストのサビでギター下に置いて弾いてるのがサイコパス感出てて気に入ってます。
絢瀬 蘭:今回の衣装はお腹と太ももが出てるのですがまあ寒かったですね。メンバーにいっぱい触られました(笑)あとはタクトと爽汰がちょこちょこ寝てたことですかね。お腹と太ももチャンスがあるかも。
水奈月 タクト:めまぐるしく移っていくカットの多さが今回のMVのポイントです。個人的には空撮で上から僕とドラムを映しているシーンがお気に入りです


Q10、タイプAにはPOIDOL 2nd ONEMAN 1st Anniversary&絢瀬ナナ生誕祭「ブルーメノウ」TSUTAYA O-WEST公演より、1.夜な夜なバカを見る 2.Bang!!Bambina!! 3.ケセラセラの映像も収録されます。改めてこの公演を振り返っての感想をお願いします。
絢瀬 ナナ:想いが溢れ過ぎましたね。剥き出しにし過ぎたので激情の中にも冷静さをという学びを得ました。WESTの二階席まで完全に埋まるほど沢山のファンに「今」を見てもらえたけれど僕個人としては本当にくやしい思いをしたので腹六分目です。今はお腹ペコペコなので次へ向けて歩いてます。
凪 爽汰:LIVEが始まってたくさんのサファイアの表情と声を聞いたら感極まっていい意味で感情的なLIVEになったのですが意外と冷静な所もあって、1年間にこんなことあったなぁ。とか皆んなすごく楽しそうだなぁ。とか皆んな1曲目からメッチャ暴れるじゃん!みたいな事を考えて弾いてました。
絢瀬 蘭:空を飛んでる様な感覚でしたね。ステージに上がってから体が嘘の様に軽くて感覚が研ぎ澄まされてたのを未だに覚えてます。気付いたときにはもうこんなに曲数やったっけ?ってくらい。一フレーズを噛み締めながら弾いてたんですけどね。それと、あの日見た皆の表情と声はきっとこの先も忘れないんだろうなって思います。すごく素敵な表情をしてたんですよ。
水奈月 タクト:通過点であり挑戦、そして記念でもあったこの日。サファイアの一人一人が僕らへ向けてくれる笑顔と、会場全員で作り上げた景色が忘れられない1日になりました。特典映像では、より近い距離感でその時の僕らを体感してもらえると思います。


Q11、ニュー・シングル「LIPS」が2019年最初のリリースとなりますが、メンバーそれぞれの2019年の目標と、バンド全体で掲げる2019年の抱負を教えて下さい。
絢瀬 ナナ:前に進む事ですね。バンドとしては個としての力をもっと強くして一人一人何処にでても一番を取れる。POIDOLをそんな人間の集まりにします。
凪 爽汰:成長する事です。何をと聞かれればたくさんありすぎて書けませんが、一言で言うならば必要とされる人間になりたいですね。
絢瀬 蘭:ナナがバンドとしての抱負を述べている通り個人的な目標もそこにあります。音楽スキルだったりステージング、自分の在り方。先を見ればキリが無いとは思いますが2019年はとことん自分というものを突き詰めて行きたいですね。
水奈月 タクト:演奏でもなんでも最後に味方してくれるのは体力だと思うので、より体力をつけること!



Q12、2019年2月9日にUMEDA QUATTRO公演を皮切りに、POIDOL東名阪主催TOUR
「誘発」がスタートします。メンバーそれぞれ、どのようなツアーにしたいと現段階で考えていますか?
絢瀬 ナナ:タイトル通り観に来てくれた人、共演者関わる全ての人達と思いを「誘発」しあいたいです。個性的で僕が心から尊敬して認めた人達と回る東名阪なので得るものしか無いですからね。より良い連鎖を此処から始めて業界としても賑やかになればなって。
凪 爽汰:対バンだからこそ先輩であろうと後輩であろうと関係なくお互いを意識し合えるような熱量的な意味で一触即発なツアーにしたいです。もちろんお客さんともね!
絢瀬 蘭:個性的で素敵なバンドと周るツアーですが先輩後輩関係なく食らいついて刺激をし合えるようなツアーにしたいと思ってます。出演者全員で生み出される熱量が見に来てくれた皆にとって忘れられない3日間にしたいですね。
水奈月 タクト:バンド同士でも、お客さんとも熱だったりモチベだったりを誘発し合えるような、そして各地でたくさんの人を巻き込みながら3月の恵比寿LIQUIDROOMワンマンへと繋げられるツアーにしたいです!


Q13、2019年3月30日には恵比寿LIQUIDROOMにてPOIDOL 3rd ONEMAN「Xiss Xiss Xiss.」が行われます。1stワンマンと2ndワンマンを経て自分が成長した部分と、今回の3rdワンマンにかける想いや意気込みを1人ずつ聞かせて下さい。
絢瀬 ナナ:んー、難しいなあ。自分って一番見えないからな...拗らせが少しマシになって素直になりましたかね?楽しいなら楽しい。楽しくないなら楽しくないって言えるようになりました。メンバーにも言われるんですけど最近普段の僕のトゲトゲしたところ、毒舌がすげー出てるって言われます(笑)恵比寿LIQUID ROOMは僕らにとって絶対に越えないといけない壁なので今から全速力で助走して突き破ります。
凪 爽汰:僕殻に閉じこもってしまうというか色々気にし過ぎてしまっていたのですが、1stワンマン2nd ワンマンを経てもっと自然体でいれるようになりました。フィルターが無い分お客さんに色々な事が伝わりやすくて想いが伝えられるLIVEになりました。
3rdワンマン僕達から君達に新しい自分を気づかせてあげられるLIVEにします!そしてまた皆んながいて自分1人じゃ気づけない何かが見つかるといいな。
教えてよねぇサファイア
絢瀬 蘭:よりメンバーを意識してライブする様になったってことですかね。1stワンマンの時はあまり意識出来てなかったんです。ですがメンバーを見ることによってライブ感をより肌で感じられたり、目が合った時は冷静になれたりその場の空気感を共有出来てすごく気持ちがいいんです。意識するってより気付いたらしてたって感覚の方が近いのかもしれませんけど(笑)3rdワンマンはきっと大きな壁になると思ってます。ここを確実に乗り越える為にしっかり準備をしてより一丸となって全員で強くなっていこうと思います。
水奈月 タクト1st〜2ndワンマンを経てバンドのドラマーとしてのマインドの部分だったり、楽器のプレーも含め自分の全てがPOIDOLになったなと思います。
3rdワンマンはバンドにとって大きな挑戦です。変わるもの、変わらないもの、どちらも高めてメンバーと乗り越えていく気なので、その目で見ていてほしいです。

2018年11月25日日曜日

2018.12月号 Royz


Q1.通算16枚目のシングル「SINFONIA」、リード曲となっている「SINFONIA」はRoyzが得意とするキャッチーさを盛り込みながらも、全編を通して美しいミディアムテンポの楽曲に仕上がっています。作曲者の公大さんはどのようなことを意識しながらこの曲を作っていきましたか?
公大:一番初めの気持ちは「ゆったりしたポップソングを作ろう」ってところからでした。そこからデモのギターを入れていく段階で空間系のエフェクトを掛けてみたりしていく中で水の中が想像出来る曲になってきて。そこからはとことん水ってワードで作り込んでいきました。

Q2.「SINFONIA」は使われている言葉の1つ1つがとても綺麗で、読み進めると情景が見えてきます。歌詞を手がけた昴さんは、この曲でどのようなことを表現したいと思いながら歌詞を書き進めていったのでしょう?
昴:ありがとうございます。
繊細な楽曲という事もあり、いつも以上に情景が見える詞と歌を目指しました。
MVは水族館にて撮影したのですが、その先入観が無くても情景が浮かぶ様な、歌詞を知らなくても情景が浮かぶような言葉選び、言葉歌いを意識してます。
届きそうで届かない様な、儚く切ない恋心を星空、海と掛け合わせてみました。


Q3.「SINFONIA」は歌声が引き立てられた楽曲ゆえに、楽器陣もいつも以上に音に対して気を配ったと思います。それぞれ、レコーディングの感想と、自分のパートの聴きどころを教えて下さい。
杙凪:シンセ類やベースが派手で比較的動いていたので和音でしっかり支えればなと考えながらしてました。やはりギターソロですかね。
公大:極端なところ、この曲のベースだけ聴いてもなにかのメロディ聴いてるみたいな。そんないいフレーズが出来ました。全体的に隅々まで聞き込んでくれれば嬉しいです。
智也:いつも通りボーカルを引き立たせるようにシンプルにしっかりとリズムを刻むところを多めにしています。ドラムの聴きどころとしてはギターソロ裏で結構フィル系を入れているところです。ギターソロが更に盛り上がっていると思います!



Q4.昴さんは「SINFONIA」のレコーディングを振り返って、いつもの自分とは違う表情が出せたなと感じるところはありますか?
昴:声質、表情をさらにコントロールできる様になってきた感覚がありました。
僕は楽曲によって声質を少し変えたり、なんてのをよくするのですが
出来ないエリアが無かったので、自在になってきた感覚があり歌うのがより楽しかったです。


Q5.カップリングの「21st Century」も公大さんの作曲です。聴いた人が思わずハミングしてしまうようなサビが特徴的ですが、どのような流れでこの曲を作っていきましたか?
公大:選曲会に向けて向けて書いた数曲の中の1曲です。どんな気持ちでっていうのは結構前になるのでハッキリとは覚えてないんですが、、、ポップというよりはストレートって感じ。真っ直ぐにメロディを届けるイメージ。


Q6.「21st Century」の歌詞がとてもポジティブな内容ですが、作曲者の昴さんはこの曲を通してどのようなことを聴き手に伝えたいと思ったのでしょう?
昴:人が抱える痛みとか、くすぶりとか、
時代によって、少し形を変えてると思うんです。
色んなものが増えて便利になった分、昔では感じなかった痛みを抱えている。
大人でも子供でも、抱えるものは多少変わるかもしれないけれどだいたい同じ。
でも、本質はどの時代でも同じだと思うんです。形が違うだけで。
ざっくりしてますが、それについて書きたかった。
21世紀に、時代に問いかけてるイメージです。
とても好きな歌詞が書けました。
今を生きている人たちに聞いてもらいたいです。


Q7.「21st Century」はライヴで映えそうな曲でもあります。フロント陣がセンターに集まって楽しそうに演奏し、歌う様子が想像できたのですが、それぞれこの曲をライヴでどのように見せていきたいですか?
昴:まずはきちんと歌詞に向き合ってやっていきたいですね。
そう言う楽しみもあります!
杙凪:歌詞の意味や伝えたい事をダイレクトに出せるようにしていけたらな、と。
公大:ここばかりはツアーが始まらないと分からないです。この曲に限らずですが曲の良さを生かすも殺すも僕ら次第なんで。
智也:楽しい中に切なさがある曲で本編ラストとかでも映えそうですね!まだライブでやってないのでどうなるかはなんとも言えないけどみんなで笑顔になれるといいなと思ってます。



Q8.カップリングの「Silent Snow」はこれからの季節に似合うバラード曲に仕上がっていますが、作曲者である公大さんの好きな音楽のルーツが表われている1曲だなと思いました。この曲の聴きどころや出来上がった感想など、今の率直な想いを聞かせて下さい。
公大:この曲は昴に救われた、みたいなところが有るんです。選曲会の最後になんとなく持って行った1コーラスだけのデモ、それがSilent Snowです。
それを聴いた昴が選んでくれた、みたいな。僕のルーツは世界観が強いものが多いし、実際作る曲も多いと思います。
この曲もその1曲ですね。都会の窓から外を眺めると雪が降ってそう。


Q9.「Silent Snow」は楽器陣のバランスがとても良いと思います。冒頭のギターを始め、どの音色も大人っぽいですが、それぞれにこだわったところを教えて下さい。
杙凪:元々ある程度フレーズが固まっていたので、こだわりと言うか一番時間を費やしたのはギターソロの前半部分です。
公大:ギターソロの裏のベースが面白いです。
智也:この曲はバラードだし特に音の強弱や細かいフィルやアクセントに気を使いました!スネアのチューニングなども他の曲とは違いを出しています。



Q10.「Silent Snow」は昴さんが歌詞を書いています。こうしたバラード曲がとてもよく似合うヴォーカリストに成長したなと思いましたが、ご自身ではこの曲を歌っていて何か自分の中に変化は感じられましたか?

昴:四季を感じるものだったり日本人的な美学を押し出せるバンド、歌歌いだと思ってるのでこう言う楽曲が歌えて純粋に楽しかったですね。
作詞は夏の終わりにやったんですが、冬では無いじゃないですか。
暑いなと思いながら冬の歌詞は書けないなと思って
冷房をキンキンにして出来るだけ寒くしてやってました。笑
些細な事ですが、どんどん言葉、詞に対しての想いが強くなってるなと感じました。


Q11.カップリングの「シナプス」は杙凪さんの作曲です。公大さん同様、ここ最近めきめきと作曲スキルを上げられていますが、この曲はどういった感じで出来上がったのですか?
杙凪:ノリと勢いです。頭で出来てる場合はそれを具現化するだけですが、そうじゃなかったので今まではとは違うスタイルで作りました。



Q12.「シナプス」はセクションごとに聴きどころが多い曲ですが、それぞれレコーディングを振り返ってみていかがですか?

昴:今までになかったタイプの歌で、手本も無いし試行錯誤しましたね。
ダウナーな表情を表現できたと思います。
杙凪:簡単なようでかなりデリケートな曲だったんで苦労しました。
公大:杙凪曲のベースラインを組み立てる時にまず杙凪がどういう意図でこの曲を作ったかっていうのを、本人に聞くのではなく自分なりに考えて答えが出たら録っていく感じなので時間はかかりましたがかなりかっこいいベースが弾けました。
時々世の中にいる「ベースは裏で支えとけばいい」っていうバンドマンがいるんですけど、杙凪はそうじゃなくてベースの押し引きをすごく大事にしてくれる人なので、それも楽しく出来てる理由の一つですね。
智也:キメとかユニゾンのところはきっちりあわしてそれ以外のところは正確さよりもノリを重視しました!この曲は結構すんなりレコーディングできましたね!



Q13.「シナプス」をライヴで披露する際、観客にはどのようなところに注目して観てもらいたいですか?

昴:大人になったな~と思ってほしいですね。笑
杙凪:他の曲との違い。
公大:切り替わりが激しいので集中して全体を見ててください。
智也:自然と体が動くようなテンポ感の曲だし聴くよりも感じて欲しいです!!



Q14.「WINGS」限定カップリングonlyツアーを終えた後は、ニュー・シングル「SINFONIA」を引っ提げて全国ツアー「星屑のシンフォニア」がスタートします。ツアー・ファイナルのZEPP TOKYOまで年内は走りっぱなしとなりますが、今回のツアー「星屑のシンフォニア」はどのような気持ちで廻りたいと考えていますか?

昴:詞、言葉をより大事にしていきたいと思ってます。
言葉とか歌の可能性をもっと感じれる様なツアーにしたいです。
杙凪:いつもと変わらずマイペースに回れたらな、と。
公大:最近、心が結構穏やかなんですよ。ここ3、4年はツアー前ピリピリしてたんですけど。穏やかにゆったりと、でもライブの時は精神削ってRoyz公大を作り上げていこうと思います。やっぱり演者側は「楽しい」だけではいけないので。
ライブに対する義務感や使命感みたいなのが凄く大切。見に来てくれた人をどれだけ満足させれるかを一番考えてます。
智也:歌モノが多いシングルなのでしっかりと歌心を持って楽しく回りたいですね!



Q15.来年には2マン・ライヴ「強襲」と、昴さんの生誕祭が沖縄で開催されます。こちら2つのライヴに対しての意気込みを教えて下さい。
昴:以前なら自分たちとは?がはっきりと自分達が自覚できてなかったので
やっても飲まれるだけだとこう言った企画はやりませんでした。
ですが、もうやれるなと。
今なら初めて見てもらえる人にも伝えられるし、胸を張って戦える。
強気なタイトルは一つの自信の表れかもしれないです。
同期、先輩と思いっきりやりたいと思います。

生誕祭は…以前俺が何かのインタビューで
沖縄で生誕祭やりたいって言ってた事を有言実行した感じです。笑
わがままに付き合わせますが、大好きな場所で誕生日を過ごせるのはほんまに嬉しい!

杙凪:2マンは強そうなタイトルですけど、どちらも沢山楽しみたいと思ってます!
公大:強襲は2マンライブずっとやりたかったので。ようやく叶えれました。このシーンで戦い続けてる友達や先輩と面白いイベントが作れたらいいと思います。
昴生誕は、本人念願の沖縄生誕祭が実現出来て嬉しそうです。熱い男なので、彼。
智也:強襲に関しては昔なら対バンよりワンワン!!って思ってたでしょうし、ホントに今だからできるイベントだと思います。戦いますよ!!
昴生誕祭に関してはもうお祭りですね(笑)大好きな沖縄で大好きなメンバーの誕生日!盛り上がること間違いなし!!

2018.12月号 ダウト

──リード曲の「金魚蜂」はバンドの音だけではなく、他の楽器も交えた仕上がりとなっていますが、具体的にはどのような楽器が入っているのでしょう?
玲夏:ホーンと鍵盤ですね。いつもだったら打ち込みで済ませるべきものを、今回は全部生でプロの方に演奏をお願いして。やっぱ、人力が交わることで空気感が違いますね。

──打ち込みで済ませていたら無機質に聴こえていたと思います。ちなみに、打ち込みでやってみようという案もあったのですか?
玲夏:いや、この曲はホーンは生が良いっていう風には最初から言っていたので、デモの段階からホーンの音は入れてたんですよ。

──なるほど。それにしても、以前に増して楽曲に対するこだわりは強くなっている気がしました。そこは歌詞に対しても同じですか?
幸樹:それはもう。自分が書く上でタイトルがわからなかったとしても、こう言っている曲ねっていうのは特にシングルに関しては大事にするので。

──今回、敢えて難しかった部分を挙げるとするなら?
幸樹:最後のサビのリズムがとても難しかったです。

──そこは、作曲者である玲夏さんの意向を汲み取ったのですか?
幸樹:エンジニアさんと、絶対こうしろってことだよねって話をしていて(笑)。基本、この曲は直すほどに面白くなくなってくるだろうと思ったから、納得のいくまで歌おうって感じでやったんですけど、17時から0時まで歌っても納得いかなかったので、その日はここまでにしようって一端やめて。

──ここ最近、そこまで時間をかけて録りに臨んだのは珍しいことではないですか?
幸樹:そうですね、いつもはそんなにかからないので。けど、この曲はもっとやってやろうっていう熱が出ましたよね。
玲夏:制作をしていく段階でここまで1曲に入魂するのって久々だなぁって。それは他の楽器を入れるっていうのを含めてなんですけど、今までが手を抜いていたという意味ではなく、この曲に対してのアイデアっていうのがどんどん膨れていってっていうのがモチベーションにも繋がったりだとか。だから、早く聴かせたい感は強いですね。

──ストレートな感じでくるのかなと思いきや、セクションごとに展開が多いので聴き応え充分だと思います。ひヵるさんは、この曲のレコーディングを振り返ってみていかがですか?
ひヵる:それこそ、かっちりと縦に合わせる雰囲気の曲ではないなと感じていたので、良い意味でリラックスして弾きましたね。

──遊び心が出ています。
ひヵる:ギターは割と賑やかしな感じの立ち位置かなと思ったので、その意味で騒がしく弾けばいいかなという感じでした、気持ち的には。優等生だとつまらないというか、どちらかというとやさぐれている音の方がこの曲には映えるかなと。

──そのとおりだと思います。では、威吹さんはこの曲に対してどのような想いでレコーディングに臨みましたか?
威吹:いつもレコーディングでは部分録りといって、Aメロ、Bメロ、と部分ごとに分けて録っていくんですけど、今回は1曲を通して弾いてみたりしましたね。あとは自分の中で音の思考がガラッと変わったというのもあり、ひヵるとの音の違いを楽しめるんじゃないかなというのはあります。

──今、「音の思考がガラッと変わった」とおっしゃいましたが、そのキッカケは何だったのでしょう?
威吹:色々とマイブームがあるんですけど、この作品はこういう感じだなという自分の中での解釈があったので、それに合わせて変えてみたりしましたね。

──なるほど。では、その上で自分の中で大事にしたテーマといいますと?
威吹:自分の中でのギターらしさ、自分の思うギターの音、っていうのは今回は考えていきましたね。今まではこれが良いっていうのをやっていたんですけど、今回はこういう感じなんだろうなっていうところをついてみたりとか。

──それができるのもツインギターならではの面白さですよね。では、直人さんはどういったことを意識しながらこの曲を演奏していきましたか?
直人:難しい曲ではありますけど、純粋に楽しく録れたなって。体調的にはボロボロだったんですけど、今回はレコーディングの早朝から練習してスタジオ行くっていう感じだったんですよね。結果、その状態で録れたのが良かったのかなって。

──何ともストイックじゃないですか。
直人:ここにきてレコーディングに対するモチベーションが上がってるんですよ。とりあえず納得できるまでやらないとっていう気持ちが強くなってきて。なので、面白く録れたんだと思います。

──この曲のジャッジは、全て自分自身で行ったのですか?
直人:フレーズに関しては自分自身ですけど、フィーリングやノリに関しては珍しく作曲者がアドバイスが入りましたね。結果的にそれがすごく良い風になって。それもあったので素直に取り組めました。

──玲夏さんはご自身の録りを振り返ってみていかがでしょう?
玲夏:今回はアップライトベースで録ったので、弾き方が普通のベースとは変わってくるのでそれを割と今回レコーディングするってなって研究し直して。

──これまでにアップライトベースを使用したことってありましたっけ?
玲夏:あるんですけど、エレキベース風に弾いてたんですよね。でも、ピッキングとか全く違うので勉強し直して練習していきました。

──バンドが年齢を重ねたことで、ようやく似合う音が出せたのかなとも思ったのですが?
玲夏:何か、使っていて説得力ないのがすごく嫌で。あと、PC上でいじるっていうこともしたくないので、リズムがよれているのも敢えて残しているんですよね。1サビの頭はバッチリ決まっているけど、2サビの頭は微妙にずれているとか。それも人間的だなぁって。正直、カッチリしたパーフェクトな音って誰でも作れるんですよ。でも、いかにはみ出るかっていうところが最近は気持ちの良い部分ですね。

──おかげで、機械には出せない温かみが出たと思います。それにしても、楽器陣だけでも難しい曲を、よく幸樹さんは歌いこなせましたよね?
幸樹:僕の理念は“ライヴで出来ないことはしない”なので、出ないキーは無理に機械で上げないんですよ。やっぱり、ベストはライヴの方が良いねって言われることなんです。ライヴで披露するのってだいたいが音源を出した後じゃないですか。それなら、歌った当時よりもうまくなっていて当然だと思うし。それだけに、この曲もライヴで披露するのが楽しみです。

──カップリング曲の「爛」共々、ライヴで早く観たいです。
威吹:「爛」のオケは完成しているので、後は歌ですね。ただ、最初の段階からサビが変わっているんですよ。サビが変わったのは自分が作った曲でも初めてのことなんですけど、よりライヴに寄った曲になったのでお楽しみにという感じですね(笑)。

──来年1月からは、ダウトにとって単独公演をやるのは初めてというハコを中心としたツアーが始まります。今年もかなり多くライヴをやってきましたが、2018年はダウトにとってどのような年となりましたか?
玲夏:今年の頭が47ツアーの後半戦から始まったので、年中ライヴをしていたなぁという感じですね。各地、1本のライヴの大事さっていうのを前よりも噛みしめるようになったんですよね。感謝の気持ちとか、そういうのがすごく出てきていて。ライヴで自分たちが何をすべきか、そういうのを考えてやっているとすごく充実したライヴにはなりますよね。
直人:ずっとステージいたいっていう感覚になるんですよ。だから、練習をするにしてもライヴを想定して出来るから全くきつくないし。だから、今はライヴの為に生きているっていうところはありますね。そう思えたっていうのも、やっぱり47ツアーを廻れたっていうのは大きいと思います。
ひヵる:目まぐるしい1年でしたね。でも、目まぐるしいながらに楽しめたなって。何か、しんどい、もういややっていうのが全くなかったんですよね。むしろ、しんどいけどこれが良いみたいな(笑)。ほんと、リラックスして活動出来ました。なので、モチベーションも今と変わらずに穏やかな気持ちのままで来年に繋げていけるかなと思います。
威吹:すっごい忙しかったっていう感覚はないんですよね。何か、1日が濃かったので、その分稼働していないオフの日もゆっくり休むことが出来たというか。今年1年、自分の中でうまく切り替えが出来たと
思います。

──ちなみに、オフの日はどんなことをして息抜きを?
威吹:掃除ですね。
幸樹:俺の家も掃除しに来てよ。
威吹:自分の家限定なので(笑)。

──でもほんと、良い1年でしたよね。
幸樹:バンドやっていて良かったなと。色んなバンド仲間が活動休止や解散するのを見てきて続けることの大変さを知って。だからこそ、バンドを続けられることの喜びっていうのをこの1年で改めてわかりましたね。前は動員とか気にしてライヴをすることもあったんですけど、そういうのって結果論じゃないですか。それに、雑念を取り払ってやったライヴの方が確実に良いんですよね、パフォーマンスしかり演奏しかり。だから、今のうちらはすごく良いライヴをやっていると思いますよ。

──12周年記念特別公演も控えていることですから、楽しみは増えるばかりですね?
幸樹:そうですね。まぁ、来年も、これまでどおりの“やりたいことをやる”といスタンスで進んでいくので、ファンが期待している以上のことをやっていこうとは思っているし。まずは、来年1月からの「決意共鳴」ツアーをしっかりとやらないとその先はないっていうぐらいの気持ちでいきたいと思います。

InterviewERI MIZUTANI

2018.12月号 コドモドラゴン




Q1.11月7日にニュー・シングル「想葬」がリリースされます。表題曲の「想葬」は、歌詞に《僕が君に贈りたい最後のバラードを》とあるように極上のバラード曲に仕上がっていますが、作詞・作曲を手がけたハヤトさんはこの曲を作る際にどのようなことを想い、またどういった気持ちでバラードを表題曲に選んだのですか?

ハヤト:はじめからバラードにしようと思ってたわけではなく、なんとなくのイメージから入りました。なので、たまたまです。
その中で衣装やMVの構想がかたまって、曲のイメージがより広がった感じです。
歌詞は今までの音楽人生を振り返ってみて感じた事を綴りました。



Q2.作曲面で大変だったところはありますか?

ハヤト:今までの楽曲とは違って、こういう曲はシンプルな展開で聴かせたかったので、歌のパートが短いんです。
その中で歌詞を簡潔にまとめることに気をかけたけど、わりとすんなりといきました。



Q3.歌詞を通して伝えたかったことは何でしょう?

ハヤト:それは聴いた人の感覚に託したいです。
あくまで俺の感じた事から想いを言葉に起こしただけなので。
そこから聴き手それぞれが自分にどう投影してくれるかが音楽を聞く時に大切な事だと思ってます。



Q4.ハードで尖った楽曲を得意とするコドモドラゴンですが、「想葬」ではいつもとは違った大人っぽさが演奏でも表れています。楽器陣それぞれにこだわった部分など、レコーディングのエピソードを教えて下さい。

ゆめ: ガツガツ弾くといった感じより、均一にコードを鳴らすイメージで弾きました。
ソロでかなり本数を録音したのですが、結局一番最初に録った物を使いました。笑
meN-meN:この曲は今まであまりやってこなかったテンポだったので、ノリを出すのに手こずりました。フレーズもシンプルなので、音の長さや切り方にとても気を使いましたね。
チャム:楽曲にあったうるさくない演奏を心掛けました。



Q5.ちなみに、新しい機材などはこの曲で取り入れましたか?

ゆめ:録音段階では全曲、入力段階で新しい物を使いました。
想葬のGt.ソロでは全面的に空間系と歪みが新しい機材で録りました。
meN-meN:特に変わらず、いつも通りの機材でレコーディングしました。
チャム:新しい機材は特に導入してません。



Q6.ここでは歌い方もだいぶ大人っぽくなっていますが、歌録りを振り返ってみていかがですか?

ハヤト:これはいつもそうなんですけど、楽曲を表現する為に唄ってるだけです。
今回はこういう唄いまわしがいいなと思ったのでそうしました。
誰も自分のお手本はいません。
いつでも『どれだけ理想をカタチにできるか』だけに拘ってます。



Q7.また、「想葬」は先日MV(ミュージックビデオ)のスポット映像が解禁となりました。撮影の裏話があれば教えて下さい。

ハヤト:撮影前日夜からずっと雨がだったんですけど、俺がメイクして現場に入りしたら撮影の間だけ雨がやみました。
みんな撮影延期になるかと思ってたくらい降ってたのに「もってるね。」ってカメラマンさんやスタッフのみんなに言われました。
ゆめ:夏に撮影だったのでノースリーブ衣装で腕の虫刺されが凄かったです
meN-meN:山梨あたりの森で撮ったんですけど、前乗りだったのでその時泊まったコテージがとても雰囲気のある建物で、夜中トイレに行くのが怖かったです笑 
チャム:前入りして、撮影場所にあるコテージに泊まったのですが、お風呂にタオルがなくハンカチでやり過ごしました。



Q8.カップリングの「没」はハヤトさんとmeN-meNさんの共作となっていますが、どのような流れで完成に至ったのでしょう?

ハヤト:表題曲『想葬』が出来た後で、今作をどういったテイストの作品にまとめようかと考えてた時に「こういう曲よくない?」っていう話をmeN-meNにして進めていきました。
meN-meN:今回のレコーディング期間は、ハヤト君の家でミーティングすることが多かったんですけど、その話の中でこんなリズムでサビが明るいライブ向けの曲が欲しいみたいなことを言ってたので、そこに焦点を当てて作ったら採用されました。アレンジの過程で形は変わりましたが、前に作った自締首の時より自分の作った曲のフレーズや雰囲気が残ったので、嬉しかったです。笑



Q9.「没」はスピーディーな展開で進んでいくだけにライヴでも楽しめる1曲になっていると思います。ライヴでこうやって聴いたらもっと面白くなるよというポイントをそれぞれの見解で教えて下さい。

ハヤト:疾走感とサビの明るくも切ない感じがライブ空間を通して幸せな空気感になったらいいなと。
ゆめ:Ba.ソロがあったりAメロも繰り返しでリズムやフレーズが変わっているのでそこでしょうか。
meN-meN:色即是空〜という歌詞が何度か出てくるので、そこでお坊さんになった気分で唱えたら楽しいんじゃないかと思います。あとはベースソロがあるので、そこは全力でおれに注目してくれたら大丈夫です。笑
チャム:全力で楽しんで下さい。休む暇はありません。



Q10.同じくカップリングの「ROTTEN MIND」は曲冒頭の台詞部分から惹き付けられますが、歌詞に出てくる《無双故、敵などいない》という一文は、今のコドモドラゴンの状態を表わしているのでしょうか?

ハヤト:いいえ() 昨今の世間に対する皮肉です。
僕らはいつでも誰とも競ってないのである意味『無双状態』かもしれないですけど。でも驕りはないです。



Q11.「ROTTEN MIND」は攻撃的なコーラスワークも聴きどころの1つだと思います。コーラスしかり、この曲をレコーディングしたときの感想をそれぞれ教えて下さい。

ハヤト:サッと録りました。CDからライブ感を容易に想像できるように勢いだけで。
ゆめ:この曲のリフのノリが掴めなくてひたすら時間が掛かったのと、LRとセンターのユニゾンなので同じフレーズをかなりの回数弾きました。
初めてレコーディングが間に合わないかと思いました
meN-meN:こういうコーラスが音源で採用されるのは珍しいですよね。なので、ライブのテンションでレコーディングしました。演奏的な面だと、リフが弾きなれないフレーズだったので、それが体に染み込ませるのに苦労しました。

チャム:普段マイクに向かわないので、コーラス録りはいつも苦戦してます。
舌がまわらない。




Q12.同じくカップリングの「アートはお前なんかに壊せない」は、歌はもちろん、楽器陣の演奏が全編を通して心に突き刺さります。バラードでもハードでもないこの曲を演奏するにあたって、自分の中でこだわりに置いたことはなんでしたか?

ゆめ:今までに無い曲調だからこそ、曲のブロック毎での強弱の変化をつけたいと思ってレコーディングしました。
meN-meN:この曲はフレーズが細かいんですが、ゆったり聴かせることを意識して弾きました。相反することなのでとても難しかったですが、良いテイクがとれました。
チャム:メロディーが持つ重さをリズムでも表現出来ればと思い試みました。



Q13.「アートはお前なんかに壊せない」は「想葬」同様、コドモドラゴンにとって新しい色が出ている曲だなと感じました。それゆえ、この曲を作ったときのハヤトさんはどういったモードだったのでしょう? また、この曲が完成したときの率直な気持ちも教えて下さい。

ハヤト:この曲は実際『想葬』の次にできました。タイトルの通りの意識で音楽と向き合って作り上げた感じです。
常日頃からそういうプライドは持って音楽はやってます。何があっても音楽だけは手を抜きたくないんで。



Q14.ニュー・シングル「想葬」を引っ提げて、11月10日から全国ワンマン・ツアー「没」が始まります。全身全霊をかけて作ったシングルだけに、新曲披露の際はいつも以上に神経を使うと予想されますが、今回のツアーはそれぞれにどのような想いをもって挑んでいきますか?

ハヤト:音楽に魂を吹き込んで、本気を伝えれたらいいなって思います。
ゆめ:まずは想葬が今回のツアーのライブの中で一番の肝だと思うので、カップリングも含めて今までに無い曲調でもベストな状態で披露したいと思っています。
meN-meN:今回のツアーは、今まで以上にどれだけその一瞬に気持ちを込めれるか、だと思ってますね。1日じゃなくて1曲、1曲じゃなくて1音、1秒1秒に説得力を持たせたいです。
チャム:想葬を軸にライブを組み立てていくと思うので、今までにない新しいライブでツアーをまわりたいと思ってます。



Q15、ツアー中に活動8周年記念ライヴもありますが、ここではどのようなライヴを作り上げたいと考えていますか?

ハヤト:ファンも含めて俺たちが俺たちである事に幸せを感じたいです。
ゆめ:想葬のツアーの中に組み込まれてはいますが、
ドレスコードも含めて想葬のツアーとは違った1日になると思います。
meN-meN:この日はジャージ限定ということもあって、今回のツアーの雰囲気とはだいぶかけ離れた1日になると思うんですが、そんな中でも新たな一面を見せれるライブが出来たらなと思ってます。とりあえず来てくれるお客さんはジャージなんで、ボロボロになるまで暴れたおして欲しいですね笑
チャム:集大成ですね。
楽しい一日にしたいです。




Q16、最後に、読者へのメッセージを1人ずつお願いします。

ハヤト:二度とないその瞬間に本気になれたらなって思ってます。
なので、それを先陣きって表現して共有したいと思ってるので是非体感しに遊びにきて下さい。
ゆめ:読んでくれてありがとうございます。
今回のリリースやツアーでしか感じられない物があると思うので是非興味を持ってくれたら音源や会場に足を運んで貰えたら嬉しいです。
meN-meN:平成最後のツアーにふさわしいツアーになると思うので、ぜひライブに遊びに来てください。まってます。
チャム:是非コドモドラゴンの音楽に触れてみてください。ライブで会いましょう。

2018年10月25日木曜日

2018.11月号 REIGN

──11月14日にミニアルバムがリリースされますが、制作はいつ頃から取り掛かっていたのですか?
龍史:前作が終わってから速攻ですよ。

──その時からミニアルバムを出そうとする構想はあったのですね。
TANO:当初、シングルじゃなかったっけ?
龍史:いや、あのときでもうシングルにするかアルバムにするかって話になり。
郁磨:そうだね。まずは出し方をどうするかって。

──そこから怒涛の追い込みをかけたと。曲数を増やそうとした理由の1つとして、ワンマンツアーも影響していますか?
郁磨:それはあります。今回、ワンマンツアーを長く取っているんです。しかも前半と後半という感じにタイトル的にも分けているので、その真ん中で変化をつけるためにもミニアルバムを出したかったというところはありますね。

──今作もまたバラエティに富んでいますよね。聴いて思ったのが、過去作品の集大成要素もあるなと。
郁磨:そうですね。だからと言って、別にコンセプティブに曲を揃えようという話はしなかったんです。
あとはさっき言ったようにワンマンツアーのことは考えながらも、あまりコアな作品にしてしまうと楽曲が固まってしまうと思ったんです。それよりは、楽曲を散りばめたいなと考えたんですよね。おかげでワンマン映えする楽曲が揃ったと思います。

──まず、楽曲が揃っていない段階で考えたことは何かありましたか?
和春:制作に対しての目標というのは特には立てなかったです。
郁磨:今回、選曲の仕方が特殊だったので、面白い絵が撮れるPVにしようとか、今伝えたいメッセージをメインに掲げてというよりかは、作品の1つとして人々の印象に残るようにという狙いで表題曲を選んでいったところはあります。

──そういった想いというのは、今作で作曲者を手掛けているTANOさんと龍史さんに先に伝えたのですか?
郁磨:いや、曲を作る段階では投げていなくて。制作期間中にも表題曲はこういう感じがいいよねっていう案はあったので、曲が出たところで考えを集めて形にしていったところはあります。なので、あまり狙いを定めてカチカチ決めていった感じではないですね。それよりは、出たとこ勝負というか。

──そうだったのですね。龍史さんとしては曲を作るにあたりテーマに置いたことは何でしたか?
龍史:とりあえず、曲数を選べるくらい書いておかないとっていう気持ちはありましたね。なので、ピンポイントに軸を揃えるんじゃなくて、自分のメモ帳にストックしておいたテーマを全部引っくり返して書いていったっていう感じなんです。あと、俺は当初、表題曲を「BEYOND」で考えていたんです。それだけにイメージを固めていたんですけど、見映え的な部分で「僕の独裁的教育思想反論の歌」が表題曲に選ばれました。

──どちらの曲も龍史さんが作曲されていますが、自由度が高いですよね。
龍史:あえて言うなら、新しいものを書いたとは自分では思ってはいないんです。新しいテイストを提示するもの大事だけれど、今回に限っては自分が書きたいもの、かっこいいと思えるものを純粋に書いていったという感じです。「僕の独裁的教育思想反論の歌」はテーマが学校なんですけど、今まで出してきた楽曲の中に学校をテーマにしているものはなかったので丁度良いなと。
郁磨:学校のチャイムの音から始まる曲なんですけど、分かりやすくていいなと思いましたね。ただ、学校をテーマにしている曲となると、教師や生徒とか登場人物っていっぱい出てくるじゃないですか。なので、まずは何を登場人物に置くかというのは歌詞を書く際に迷ったところではあったんですけど、みんなが通ってきた道でもある学校に主人公の「僕」を投影しながら書いていきました。

──綺麗に描かないところがREIGNらしいですね。TANOさんが作曲した「ChuxChuxChu」は新しさを感じました。
TANO:僕の作る曲の中ではそうですね、あんまりこういう曲は書かないので。今まではもっとポップというか、そういう曲を作ってきたと思うんですけど今回はたまたまです。

──たまたまですか。それは心境の変化がそうさせたとか?
TANO:心境の変化は常にありますけど、それは僕が作る曲だけでなく今回表題曲になった曲もそうで。かっこいい曲を出してかっこいいPVを作っても、かっこ良かったねっていうだけで終わってしまうので、そうじゃなくしたいなと。それで曲に対する選考基準を変えたというところもあるので、そういった部分では心境の変化はありますね。

──結果的に良い形へとつながりましたね。
郁磨:やっぱり、全曲フックになるものとは考えたんですよね。引っ掛からない曲であれば聴く気にもならないと思ったので、そういうのを意識した選曲だったんじゃないですかね。

──そのおかげで、表題曲のPVの絵も存分に見えたと。
郁磨:絵が見えたというよりも、後にあの時のPVのあの部分というようにピンポイントでお客さんが囁いてくれたりとか、初めて観る人がこの部分が気になったと言ってくれるような、印象を残しながらも突っ込み所の多いPVになればいいなと思ったんです。今回は学校がモチーフになっているんですけど、イメージの沸きやすい曲だった分、考えやすくはありましたね。

──撮影の際、新しく試みたことはありますか?
郁磨:REIGNとして常に新しいことに挑戦していきたいという想いから、今回は新しい監督に撮ってもらったんですけど、自分たちのイメージする絵とは違う方向で持ってきてくれたので、監督の得意とするところと楽曲そのままの雰囲気が形になったという感じですね。あと、案外イメージシーンが多めにはなっているかなと思います。

──やはり撮る人が変わると雰囲気も違ってきますよね?
和春:僕は、過去に面識があってお願いしたことのある監督さんだったんですよ。前回撮った時の経験としては、すごくかっこいい絵を撮ってくれるので単純に不安のない状態で取り組めたし、今回はドラムセットも変えたんです。ドラムセットが変わったというのもあるんですけど、叩き方もちょこっと意識は変えましたね。

──見所いっぱいじゃないですか。
龍史:しかも、今回はドローンを使って撮影したんですよ。
郁磨:学校の体育館でドローン使ったね。最初は使うって聞いてなかったんですけど、最後の大事なシーンで使ったので仕上がりが楽しみです。
龍史:ドローンかっこ良かった。欲しい(笑)。PVに関してはまだ編集が終わってないのでどうなるか分からないんですけど、楽しみにしています。
TANO:根本的に今までと撮り方が違ったんですよ。今まではカメラ1台でカメラの位置を変えながら何テイクも撮っていったんですけど、今回は1テイクにつきカメラ3台も使ったんですよ。なので、演奏シーンとイメージシーンのどちらも割と一瞬で撮り終えたんですよね。だから、龍史と一緒で仕上がりがどうなるか期待してます。
郁磨:ちなみに、この曲はPVバージョンとしてまたちょっと違う演出になっているので、そこも注目してもらいたいですね。

──今作は他にもライブ映えしそうな曲が入ってますね?
郁磨:そうですね。「ChuxChuxChu」も敢えてキャッチ―な歌詞にしたし、他も自分の好みだけで作ったという曲がないので、割とメッセージが多かったりするんじゃないかな。

──完成を楽しみにしています。そして、この記事が掲載される頃には5周年記念ワンマンツアーがスタートしています。皆さんにとってこの5年という月日はどのようなものだったと感じていますか?
郁磨:早い遅いというのは捉え方ですよね。一括りに5年と言ったら早いと思うし、こうして活動を振り返るタイミングで言えば長かったなとも思うし。
龍史:確かに長くもあり、早くもあり。でも、少なからず昔に比べて今の方がみんなのベクトルが団結しているし、そこに向かう経過というのも明確になっているのかなと思います。あと、印象に残っていることを挙げるならたくさんありすぎて、パッとは出てこないですね(笑)。
和春:印象的だった出来事は去年のWESTですかね。時間が経っているので今だから言えるんですけど、あの時期に自分が叩いているドラムは胸を張って向き合えないものだなと思ったんです。でも、そこから葛藤しつつ、ドラムに対してのモチベーションは今1番高いと思ってます。
TANO:でもやっぱり、このメンバーになったというのは一番印象的ですよね。だからと言って、改めてこの4人で良かったとかは口にしないですけど。
龍史:じゃあ、今言ってみ。
TANO:ここで?(笑) あと、年々REIGNの曲って難しくなっているんですよ。龍史:あ、それは思った。
TANO:そういう意味でも進化しているのかなとは思いますね。

──あと、EASTでワンマンをするというのも5周年ならではの決断かなと思いました。
郁磨:ほんとそうですね。ただ、EASTでワンマンをやりたいと思ったのはREIGNを始めた頃から考えていたんです。そこに5周年ということが後押ししてくれた。なので、満を持してというところはあります。そのためにも今は、この1日に時間をさいてきてくれたという人たちに向けて、何が出来るだろうかということはすごく考えていますね。でも、5年やっていて良いライブができないということは絶対にないので、いつも通り良いライブを作りたいと思います。

Interview:ERI MIZUTANI