――まずは、今作を作るにあたってのテーマから教えて下さい。
幸樹:今までのアルバムを見たり聴いたりしてて、今回はどっちかっていうと、より深く偏らせる感じにしたいねっていうスタートではありました。
――普通なら、聴きやすさに重点を置きそうなものですが、敢えて、深く偏らせるとは面白い発想ですね?
幸樹:曲は違えど良くも悪くも綺麗だったので、そこを汚すような感じにしてみてもいいんじゃないかなと思って。だから、アー写もそうなんですけど、アートディレクターを入れたり、ヴィジュアル系を撮影していないカメラマンに撮ってもらったり。そうやって、ヴィジュアル系の枠では収まらないようなテイストをプラスの要素として出したかったので、そうした思いがちゃんと具現化できたなと感じてます。
――活動歴が長くなってもマンネリ化しないというか、ダウトの良さは常に斬新さを求めているところにありますよね。
幸樹:今は、回りまわってというところだと思うんですよね。原点じゃないけど、自分たちの唯一無二とは何だろうって改めて考えたとき、辿り着いたのが今だったんだと思います。
――今作は、全ての作詞を幸樹さんが担当し、作曲はメンバーそれぞれが手掛けているだけに、聴き応えがありました。1曲目の「礼拝」、そしてリード曲となっている「曼陀羅A(読み方:まんだらエース)」ですが、この曲で重点に置いたことは何だったのでしょう?
ひヵる:元々、『曼陀羅A』っていう言葉自体は幸樹から先に聞いていたんで、その文字とイメージを自分なりに解釈して作ろうって思ったのが、リード曲の「曼陀羅A」なんです。短い時間の中でどれだけ濃さを出せるかっていうのは重点に置いた部分でもありましたね。
――なるほど。それにしても、「曼陀羅A」という言葉が浮かんできた背景も気になりますよ。
幸樹:47都道府県フリーライブツアーを廻るということも関係してるんですけど、より深く潜りたい時期だったんだと思います。あとは、この作品を引っ提げてツアーを廻ると考えたときに、ダウト活動13年というのも相まって、結局は、音楽で説得できないといけないなって。悪く聞こえるかもしれないんですけど、ファンとの距離を近くするのではなく、敢えて遠くしてみたと思ってます。
――どちらかというと、ダウトは親しみやすい印象のバンドなので、距離を遠くしたというのも具体的な狙いがあってのことですよね?
幸樹:距離が近いと曲の印象って変わってくると思うんです。でも、今回は、遠い距離でも曲だけで刺さってほしいなって。
――そういった意図があったのですね。これからのダウトの印象をガラリと変えてくれる曲になりそうです。次の「不夜城」は、威吹さん作曲ですが。
威吹:この曲は、前に先行で動画配信をしたんですけど、ダウトらしいキャッチーさに加えて中華的な音の要素も入っているので、新しい挑戦ではありました。
――和の曲調を主体にしてきたバンドにも関わらず、中華的な音が意外と馴染んでるんですよね。
威吹:そうですね。実際、ここまで馴染むとは思ってなかったです。この曲を作るにあたって、中国の音楽を色々と聴き漁ったんです。中にはコミカルなものもあったので、どういった雰囲気を活かすのかは結構悩みましたね。
直人:(幸樹に向かって唐突に)買ってよ。
幸樹:何を?銅鑼?
直人:銅鑼、買ってよ。
幸樹:自分で買って(笑)。
威吹:でも、これからのツアーでも伸びる曲だと思います。
――「KAIGAN」も同じことが言えるのではないでしょうか。作曲者である玲夏さんから見て、この曲の魅力はどこにありますか?
玲夏:あまり考えずに作った曲の1つなので、敢えて魅力を言うなら、狙って作ろうとしてなかったところですかね。アルバムだけに、こうやって色んな曲が混じってくると、人の曲の対して自分はどうアプローチするかっていうところに集中しちゃって。逆に、自分の作った曲はメンバーにお任せっていう感じではあるので、良い意味で自分の曲ほど思い入れが少ないんですよね。なので、実際のところ、曲の魅力っていうと、自分が作った曲ではあるけれど、僕自身がよくわかってないです(笑)。
幸樹:この曲のこだわりとしては、歌詞を敢えて改行していないところですね。あとは、メロディが良い上に楽曲がかっこいいから、ライヴでもすごく楽しみですよね。
――良い意味で予想を裏切る曲が続きます。「私生活」はタイトルから想像するとバラード曲なのかなと思いきや、実はすごいことを歌っている曲でもあって。
幸樹:ひヵるさんの幼少期の頃を描いてみました。
ひヵる:いやいや、全く違います。ヤバいでしょ、こんなんだったら(笑)。
――だいぶバイオレンスな世界ですよ(笑)。
ひヵる:怖い、怖い(笑)。ちなみに、作り始めたときは『曼陀羅A』とは関係ない頭で作ろうと思ったんですよ。というのも、アルバムのワードに引っ張られすぎると曲ができなくなるなと思って。それで、洋風な映画のイメージで曲を作ったつもりではいたんですけど、歌詞が乗ったことにより、和風の生々しい映画になったなと。
――そういう変化も曲を作る上での面白さですよね。対して、「輝夜に満ちて勿忘草」はどこまでも美しい描写が印象的です。
威吹:曲自体は、アルバム制作の前からできていたもので。それで、このアルバムを作るにあたり、フル尺にして、更にアレンジを加えて完成させていったという感じですね。僕は基本的に、曲が通らなかったら温めるのではなくて破棄してしまうタイプなんですけど、この曲は捨てたくなかったんですよね。きっと、自分で気に入っていたんだと思います。最初はバラード調なのかなという印象を受けると思うんですけど、いきなりノリが良くなったり、いきなり止まったりっていうように、曲に対する人間臭さを出したいなと思っていたので、こうした形になって良かったです。
――この後に「閃光花火」と「金魚蜂」を持ってくるあたり、アルバムとして聴かせてくるなと思いました。
幸樹:「輝夜に満ちて勿忘草」からうまく繋がったなと思うんですよ、「閃光花火」は。ただ、「金魚蜂」も同じように既存の曲ではあるので、どうフレッシュにやれるかというのはものすごく大事だと思っています。正直、演奏する側としては飽きてるんですよ。飽きてない?
玲夏:うん。
――正直でいいです(笑)。でも、これから始まる47ツアーで披露するではないですか。どうやったら新鮮な気持ちで取り組めると考えますか?
玲夏:ただ、飽きたといっても、曲に飽きてしまったというわけではなくて、1ツアー廻ってある程度の成長が見えている曲なので、今回のフリーライヴを向けて、あとはもう何かアレンジするしかないのかなって。
幸樹:ガラリと変えるというわけではないにせよ、ちょっと変化は入れたいなと思うんですよ。ただただ曲を再現するだけじゃつまらない。
直人:でも、最近、三味線弾き出したでしょ。
幸樹:あぁ、まぁそうだね。あとは、「金魚蜂」で生のブラスを入れたら絶対面白そうだし。そうやって色々と考えているんですけど、アルバムに入れたからには、きちんと意味を持たせてライヴで提示したいなとは思います。
――そして、アルバム後半に進むにつれて楽曲は激しさを増していきます。
幸樹:曲順はメンバーと一緒に決めていったんですけど、それぞれが必然的な立ち位置に並んだなと思います。
――「狂喜乱舞」は、タイトルどおりの曲に仕上がりましたね?
幸樹:そうですね。一見、お祭りソングのように聴こえるかもしれないんですけど、僕の中ではスネアを結構抜いたのがデカくて。そのおかげで、ディスコミュージックのような雰囲気も感じてもらえると思います。あとは、この曲にも銅鑼が入っているんですよね。
直人:ははは(笑)。でも、ドラムと同時に鳴ってるでしょ。それだとライヴで叩けないかな。
――何だか、うまく逃げられたような(笑)。次の「失神」は、ライヴでの盛り上がり曲でもありますね?
幸樹:ライヴでは披露していたんですけど、音源化していなかった曲なんです。だから、音源化を喜んでくれるファンの人もたくさん居ましたね。
――「般若」も、実にインパクトのある曲ですね?
玲夏:この時代だからこそ、敢えてループが入るような曲を入れたいって幸樹が言ってて。で、それをできそうなのはこの曲だと思ったので、そういう立ち位置に持っていきました。
――「この時代だからこそ」というのは、どのような真意があって言ったことなんですか?
幸樹:ライヴで煽り曲をやれば当然のようにファンは喜んでくれる。そこに頼ってばかりではいけないなって思いながらも、今のこの状況でループする煽り曲っていうものを出しても良いと思ったんですよね。そもそも、時代を考えて曲を作ること自体がナンセンスだなと。
――曲と歌詞、どちらも反骨精神に溢れているなと思いました。だからこそ、この時代でなければできなかった曲に聴こえましたよ。
幸樹:般若心経というのは、嫉妬や憤怒という意味合いがあるんです。だから、そういうハマりも良かったですね。
――アルバムのラストを飾るのは、直人さん作曲の「ドラマチックパレード」ですが、先程までの激しさとは打って変わって、爽やかさが目立ちますね?
直人:初めてライヴを意識して手応えのあった曲なんですけど、このアルバムをワールドワイドな作品と捉えるなら、アメリカの西海岸的な気持ちではあります。
――最後の最後でガラッと雰囲気を変えてくるとは、予想もしませんでしたよ。
幸樹:この曲だけね。
直人:そうだね。
――それ故に、今後のダウトの方向性を裏付ける曲でもあるのかなと?
直人:確かに、アルバムの中では異色ですよね。けど、ライヴで何回か披露している上で言えるのは、みんなが自然と笑顔になれる曲だなって。なので、方向性とかは関係なく、良い感じの曲だなっていうぐらいに思ってもらえれば。
――音楽を好きな人が作ったんだろうなって思える曲です。
直人:あ、出てますか(笑)。
――結局のところ、アルバムで新しい世界観をしっかりと提示しながらも、やっぱりダウトの曲は単純に良いねっていうのが再確認できました。
直人:そういう立ち位置の曲にツアーでもなればいいなと思いますけどね。
――そして、アルバム発売後にはツアーが始まります。今回は47都道府県ツアーという長丁場でありながら、フリーライヴというだけあって期待値が高まりますよ。
幸樹:今回、ライヴを動画で撮れる時間も設けようと思ってるんです。こういったことって日本では珍しく見られるんですけど、海外では主流なんですよね。撮ることに慣れていない人もいるとは思うんですけど、せっかくのフリーライヴなんで新しいことは取り入れていきたいし、それによってダウトのことが世の中に広まっていたら良いなって感じです。
――ほんと、あくなき挑戦精神ですね。
幸樹:47ツアーが終わった後にはDaizyStripperとのツーマンも決まっているので、どんどんいこうかなと。やっぱり、良いバンドと共演できるとこっちも刺激をもらえますからね。
――ところで、そこまで果敢に攻められるのは、やはりバンドが好きだからできることなのでしょうか?
威吹:いうなれば、常にチャレンジはしていきたいんですよ。やりたいこともたくさんありますし、メンバー全員が同じ気持ちなんですよね。そこはダウトの強みなのかなと思います。もうすぐ活動13年目を迎えますけど、結成したときよりも気持ちは上がっていると思います。
ひヵる:音楽をやりたいと思う以上、もっと良くなっていきたいという気持ちが常にあって。だから、今は俺たちかっこいいんだぜっていうのをみんなに伝えたい。その気合いや熱意を、まずは47都道府県ツアーで届けたいですね。
Interview:ERI MIZUTANI
2020年2月25日火曜日
2020.3月号 SCAPEGOAT
――2月26日に、新作「心と身体の秘密-上-」がリリースされます。リリースの早さに驚いたファンも多くいるのでは?
春:でも、新作の話は既に年末のライヴで言っていたんですよね。それがようやく解禁になったので、ファンの人からすると、これだったのかっていう感じだと思います。
――それだけに、だいぶ前から制作に取り掛かっていたのではないですか?
春:早めにスタートはしてました。あと、4月5日に新宿BLAZEでワンマンライヴ「無垢な鼓動」を控えているんですけど、そこでのイメージが魂なんですよ。なので、それに関連付ける一歩手前といったものが、この作品なんです。
――春さんが思い描いていた作品イメージというのは、作曲者であるSayulaさんにどこまで伝えていたのですか?
春:具体的に、こういう感じにしたいというのは言っていなくて。一応、こういったコンセプトの作品にしたいというぐらいでしたね。
Sayula:具体的な話し合いはしなかったとはいえ、作品のコンセプトが大きいじゃないですか。今回は魂を表していることもあって、メンバーには、どういう曲がいいと思う?って聞きましたけどね。毎回、メンバーには意見を聞いてるんですけど、前作が「月光」っていうバラード曲だったので、今回はライヴを活かせる激しめの楽曲にしようと思ったんです。
――そこはやはり、BLAZE公演を意識してのことですね?
Sayula:そうですね。あと、そういうものにしようかってUが1番最初に言ってくれて。そういう経緯で曲を作り始めたので、コンセプトに縛られることなくできましたね。
――しかし、ここ最近のSCAPEGOATはライヴが多かっただけに、よく先の予定であるBLAZE公演まで考えられたなと思うのですが?
Sayula:確かに、最近はライヴづくしなんですよね(笑)。考えてみると、Uが加入して、SCAPEGOATが再始動してからライヴを90本やってるんですよ。
LAYHA:1ヶ月、10本計算ですね。
Sayula:簡単に言うと、2日に1回(笑)。そう思うと、気持ちを切り替えて先の予定に向かっていくというよりかは、普段から先々のことを意識していたっていう感じなんです。なので、BLAZE公演に向かっていくためには新しい武器を作っていくというのが使命かなと。
――もしも、ここまでのライヴの本数をこなしていなかったら、今回のような新曲が生まれなかった可能性もありますか?
Sayula:できていなかった気がします。年末の頃にBLAZE公演のタイトルが決まりつつあったので、ライヴで心拍数を上げてもらいたい、ドキドキしてもらいたいという気持ちにつながったんですよね。だからこその激しい曲になっているし、普段の生活だけではあまり感じることのできないことをライヴを通して感じてもらえたらなって。なので、「RöNTGEN」はSCAPEGOATらしい曲になったと思います。
――LAYHAさんは、リード曲の「RöNTGEN」を聴いたとき、どのような印象を受けましたか?
LAYHA:速いなって(笑)。
――言われてみると、この曲は確かに速いですよね。前作がバラードだっただけに、余計にそう感じるのかもしれませんが。
LAYHA:あと、なんていうか、意外としっかりした曲がきたなっていう印象なんですよ。激しい曲っていうと、ただただ速いっていう感じがあるじゃないですか。でも、「RöNTGEN」は曲の構成がしっかりとしているし、デモの段階から仮メロも入っていたので、ただ激しいだけじゃなく、壮大さも感じられたんですよね。だから、良い曲になりそうだなっていう予感はありました。
――これまでにも激しい曲はありましたけど、それとはまた別の感覚で弾けたのではないですか?
LAYHA:こういうのって、たくさん動くというよりも、ルート弾きでガシガシいきたい気持ちになるんですけど、そこは他の楽器との兼ね合いを考えながら録っていきました。
――Uさんはいかがです、「RöNTGEN」に関しては?
U:とりあえず、速いなぁと。
――やはり(笑)。
LAYHA:Uは何でもできる子なんですけど、この曲は手首ぶっ壊す勢いでやってるよね?
U:でも、俺的にそういう曲がほしかったんで、ちょうどいいですね。
――こういう曲を求めていたと。
U:色んなライヴの見せ方があるなと思っていて。この曲はテンポが速い分、お客さんの振りも忙しくなると思うんですよ。だから、ライヴが終わって、疲れたな~って感じになってほしいというか。そう思ってもらうことで、俺たちとしてもやり切ったっていう感覚になれるはずなので、ライヴですごく良いアイテムになると思います。
Sayula:曲作りはパソコンでやっているんですけど、やっぱり、パソコンと実際に音を鳴らすスピードって違うんですよね。だから、それを考えて配慮しながら曲は作ったつもりではあったんですけど、作っていた時点からUは叩けていたので、逆に、レコーディングは音とかにめっちゃこだわることができて。
U:全種類と言っていいほど、スネアを使いましたね。
Sayula:そう、レコーディングスタジオにあったやつを。
――何だか、バンドに余裕が出てきた感じがします。
Sayula:そうですね。あと、こういう曲がほしいなと思ったきっかけの1つに、年末にやったリクエストワンマンも関係しているんですよ。久しぶりの曲を演奏したことによって、ある意味、原点回帰ができたというか。例えば、この曲ってやってみたらここは静かにするんだとか、音源ではわからない奥行きみたいなものが改めてわかったというのもあって、それが良い感じに合わさっていって「RöNTGEN」ができたんだなって思います。
――そういったことを踏まえて、ご自身がこの曲で挑戦したことは何でしたか?
Sayula:速さですかね(笑)。
――楽器陣、揃いも揃って同じところを挙げますね(笑)。
Sayula:さっきライちゃんが言ったように、激しい曲でもただただ速いっていうのもあるんですよね。でも、そういった曲はうちはやらなくていいと思っていて。それよりかは、メッセージだったり、SCAPEGOATらしさだったりを残したかったんですよね。その中でも、イントロとかはギターが際立つよにしているんで、そういうところのエッジ感やタイトさは今までには出せなかったことだと思います。ああとは、リズム隊がめちゃくちゃ良いテイクを作ってくれたので、そのおかげで自分のハードルも上がったというか。注文したことが最終的には自分に返ってくるので、そういう意味では、成長できる曲がまたできたなと思います。
――春さんも、この曲に関してはハードルを高く設定しましたか?
春:まぁ、そうですね。歌に関しては、速さ的には確かに速かったんですけど、そこまでかしこまらずに歌えましたね。
――ライヴで実際に披露してみて、いかがでした?
春:細かいことを言うと、ブレスのタイミングがない曲だなって。
Sayula:息吸えないんですよ(笑)。
春:それほど、歌詞に言葉を詰めていったので、最近にはないタイプの曲にはなっているかなと。去年は新体制のSCAPEGOATを観てほしいという思いがあったので、「ラブカ」から「月光」まで色々なタイプのシングルを提示したんです。それを踏まえて出した新作なので、一皮剥けるというか、大人になった感じっていうイメージはかなり強かったですね。本質的な部分というイメージでは、SCAPEGOATとして新たなアプローチかなと思います、「RöNTGEN」は。
――本当に、今までの良い部分が重なった曲だと思いました。そして、カップリング曲の「Squall」もSayulaさんの作曲ですが、これはどのような思いの下で完成させていったのですか?
Sayula:ライヴの後とか、春がたまにTwitterで呟くんですけど、それを活かして作っていった曲がこれなんですよね。なので、最初に付けた仮タイトルは「春bot」でした。
――そういうところからインスピレーションを受けて作った曲は、今までなかったのではないですか?
Sayula:ないですね。ただ、去年からたくさんライヴをやったことによって、改めてSCAPEGOATは色んなことができるバンドだなと思えたというか。だから、こうやって春の言葉を借りて曲を作るのも新しい挑戦の1つだと思ったんです。その一言で誰かが救われるかもしれないし、何かのきっかけになったらいいなと思って、曲にダイレクトに活かすことにしました。でも、ライヴは自由に歌ってくれていいかな。何せ、botなんで、その日思ったことを自由に言ってもらえればいいです。
――自然体な曲ですよね。
Sayula:純粋な曲だと思います。
――ただ、Twitterはメンバー全員がやっているではないですか。他のメンバーの言葉を入れようとは考えなかったのですか?
Sayula:楽器陣が呟いた言葉かぁ。何かある?
LAYHA:ライヴ後に、ありがとうって伝えてるよ。あとは、バンドの告知などをリツイートするっていう。
U:俺も、Twitterに関しては、オフィシャルの事項を最優先してる。
Sayula:それは、曲では使えない。
U:あと、自撮りもしてないかな。
Sayula:それも、曲では使えない(笑)。とはいえ、自分もありがとうとはよく呟いているんですけど、それを歌詞にできるかと言ったら違うんですよね。
LAYHA:じゃあ、今後は曲に活かされることを狙ってツイートしていくわ。そしたら、作詞のクレジットに俺の名前も載せてよ(笑)。
Sayula:そんな狙ってやったらダメ(笑)。でも、それとは逆に、春の呟いた言葉に刺さっている人ってたくさんいると思うので、ほんとナチュラルに曲に盛り込むことができました。
――だからこそ、歌詞にも注目してほしいですよね。
春:まだ、この曲はライヴでやっていないんですけど、どうなるのかなって楽しみではあります。ノリもあるけれど、曲に聴き入るのか、未知の可能性がある曲だなと現状では思っていて。それだけに、今後、ライヴを良くしてくれる曲になるだろうなと。
――3月からは、関東火葬TOUR「ぼくらはみんな灰になる」もスタートしますし、新曲がどのように育っていくのか楽しみですよ。
Sayula:新体制して再始動して固まってきた今だからこそ、改めてSCAPEGOATの魅力って何だろうって考えると、バラード曲だったり激しい曲だったり、その全てにおいてメッセージ性があることだと思うんです。
――だから、イベントライヴでも印象を残すバンドになっているのでしょうね。
春:去年は、イベント出演が多かった分、ワンマン自体はそんなに重ねていないんです。そういう部分でも、BLAZE公演に向けて、関東ツアーはやっておきたいなと。普段、ツアーというと、大阪や名古屋に行くことが多かったので、こうして関東を中心に廻れるというのは嬉しいし、このツアーを経たことによって、BLAZE公演も更に良くなるんじゃないかなと思います。
――あと、気になったことがあるので最後に聞いておきたいんですけど、新作のタイトルが「心と身体の秘密-上-」となっているではないですか。「-上-」があるということは、その続きもあるのかなと勘ぐってしまったのですが?
春:その考えは間違ってはいないですね。ただ、「心と身体の秘密-下-」があったとしても、そこで完結というわけではなく、BLAZE公演を含めて1つの作品として成り立つというか。なので、これら全てがSCAPEGOATの今後につながるものになればいいかなという感じですね。
Interview:ERI MIZUTANI
春:でも、新作の話は既に年末のライヴで言っていたんですよね。それがようやく解禁になったので、ファンの人からすると、これだったのかっていう感じだと思います。
――それだけに、だいぶ前から制作に取り掛かっていたのではないですか?
春:早めにスタートはしてました。あと、4月5日に新宿BLAZEでワンマンライヴ「無垢な鼓動」を控えているんですけど、そこでのイメージが魂なんですよ。なので、それに関連付ける一歩手前といったものが、この作品なんです。
――春さんが思い描いていた作品イメージというのは、作曲者であるSayulaさんにどこまで伝えていたのですか?
春:具体的に、こういう感じにしたいというのは言っていなくて。一応、こういったコンセプトの作品にしたいというぐらいでしたね。
Sayula:具体的な話し合いはしなかったとはいえ、作品のコンセプトが大きいじゃないですか。今回は魂を表していることもあって、メンバーには、どういう曲がいいと思う?って聞きましたけどね。毎回、メンバーには意見を聞いてるんですけど、前作が「月光」っていうバラード曲だったので、今回はライヴを活かせる激しめの楽曲にしようと思ったんです。
――そこはやはり、BLAZE公演を意識してのことですね?
Sayula:そうですね。あと、そういうものにしようかってUが1番最初に言ってくれて。そういう経緯で曲を作り始めたので、コンセプトに縛られることなくできましたね。
――しかし、ここ最近のSCAPEGOATはライヴが多かっただけに、よく先の予定であるBLAZE公演まで考えられたなと思うのですが?
Sayula:確かに、最近はライヴづくしなんですよね(笑)。考えてみると、Uが加入して、SCAPEGOATが再始動してからライヴを90本やってるんですよ。
LAYHA:1ヶ月、10本計算ですね。
Sayula:簡単に言うと、2日に1回(笑)。そう思うと、気持ちを切り替えて先の予定に向かっていくというよりかは、普段から先々のことを意識していたっていう感じなんです。なので、BLAZE公演に向かっていくためには新しい武器を作っていくというのが使命かなと。
――もしも、ここまでのライヴの本数をこなしていなかったら、今回のような新曲が生まれなかった可能性もありますか?
Sayula:できていなかった気がします。年末の頃にBLAZE公演のタイトルが決まりつつあったので、ライヴで心拍数を上げてもらいたい、ドキドキしてもらいたいという気持ちにつながったんですよね。だからこその激しい曲になっているし、普段の生活だけではあまり感じることのできないことをライヴを通して感じてもらえたらなって。なので、「RöNTGEN」はSCAPEGOATらしい曲になったと思います。
――LAYHAさんは、リード曲の「RöNTGEN」を聴いたとき、どのような印象を受けましたか?
LAYHA:速いなって(笑)。
――言われてみると、この曲は確かに速いですよね。前作がバラードだっただけに、余計にそう感じるのかもしれませんが。
LAYHA:あと、なんていうか、意外としっかりした曲がきたなっていう印象なんですよ。激しい曲っていうと、ただただ速いっていう感じがあるじゃないですか。でも、「RöNTGEN」は曲の構成がしっかりとしているし、デモの段階から仮メロも入っていたので、ただ激しいだけじゃなく、壮大さも感じられたんですよね。だから、良い曲になりそうだなっていう予感はありました。
――これまでにも激しい曲はありましたけど、それとはまた別の感覚で弾けたのではないですか?
LAYHA:こういうのって、たくさん動くというよりも、ルート弾きでガシガシいきたい気持ちになるんですけど、そこは他の楽器との兼ね合いを考えながら録っていきました。
――Uさんはいかがです、「RöNTGEN」に関しては?
U:とりあえず、速いなぁと。
――やはり(笑)。
LAYHA:Uは何でもできる子なんですけど、この曲は手首ぶっ壊す勢いでやってるよね?
U:でも、俺的にそういう曲がほしかったんで、ちょうどいいですね。
――こういう曲を求めていたと。
U:色んなライヴの見せ方があるなと思っていて。この曲はテンポが速い分、お客さんの振りも忙しくなると思うんですよ。だから、ライヴが終わって、疲れたな~って感じになってほしいというか。そう思ってもらうことで、俺たちとしてもやり切ったっていう感覚になれるはずなので、ライヴですごく良いアイテムになると思います。
Sayula:曲作りはパソコンでやっているんですけど、やっぱり、パソコンと実際に音を鳴らすスピードって違うんですよね。だから、それを考えて配慮しながら曲は作ったつもりではあったんですけど、作っていた時点からUは叩けていたので、逆に、レコーディングは音とかにめっちゃこだわることができて。
U:全種類と言っていいほど、スネアを使いましたね。
Sayula:そう、レコーディングスタジオにあったやつを。
――何だか、バンドに余裕が出てきた感じがします。
Sayula:そうですね。あと、こういう曲がほしいなと思ったきっかけの1つに、年末にやったリクエストワンマンも関係しているんですよ。久しぶりの曲を演奏したことによって、ある意味、原点回帰ができたというか。例えば、この曲ってやってみたらここは静かにするんだとか、音源ではわからない奥行きみたいなものが改めてわかったというのもあって、それが良い感じに合わさっていって「RöNTGEN」ができたんだなって思います。
――そういったことを踏まえて、ご自身がこの曲で挑戦したことは何でしたか?
Sayula:速さですかね(笑)。
――楽器陣、揃いも揃って同じところを挙げますね(笑)。
Sayula:さっきライちゃんが言ったように、激しい曲でもただただ速いっていうのもあるんですよね。でも、そういった曲はうちはやらなくていいと思っていて。それよりかは、メッセージだったり、SCAPEGOATらしさだったりを残したかったんですよね。その中でも、イントロとかはギターが際立つよにしているんで、そういうところのエッジ感やタイトさは今までには出せなかったことだと思います。ああとは、リズム隊がめちゃくちゃ良いテイクを作ってくれたので、そのおかげで自分のハードルも上がったというか。注文したことが最終的には自分に返ってくるので、そういう意味では、成長できる曲がまたできたなと思います。
――春さんも、この曲に関してはハードルを高く設定しましたか?
春:まぁ、そうですね。歌に関しては、速さ的には確かに速かったんですけど、そこまでかしこまらずに歌えましたね。
――ライヴで実際に披露してみて、いかがでした?
春:細かいことを言うと、ブレスのタイミングがない曲だなって。
Sayula:息吸えないんですよ(笑)。
春:それほど、歌詞に言葉を詰めていったので、最近にはないタイプの曲にはなっているかなと。去年は新体制のSCAPEGOATを観てほしいという思いがあったので、「ラブカ」から「月光」まで色々なタイプのシングルを提示したんです。それを踏まえて出した新作なので、一皮剥けるというか、大人になった感じっていうイメージはかなり強かったですね。本質的な部分というイメージでは、SCAPEGOATとして新たなアプローチかなと思います、「RöNTGEN」は。
――本当に、今までの良い部分が重なった曲だと思いました。そして、カップリング曲の「Squall」もSayulaさんの作曲ですが、これはどのような思いの下で完成させていったのですか?
Sayula:ライヴの後とか、春がたまにTwitterで呟くんですけど、それを活かして作っていった曲がこれなんですよね。なので、最初に付けた仮タイトルは「春bot」でした。
――そういうところからインスピレーションを受けて作った曲は、今までなかったのではないですか?
Sayula:ないですね。ただ、去年からたくさんライヴをやったことによって、改めてSCAPEGOATは色んなことができるバンドだなと思えたというか。だから、こうやって春の言葉を借りて曲を作るのも新しい挑戦の1つだと思ったんです。その一言で誰かが救われるかもしれないし、何かのきっかけになったらいいなと思って、曲にダイレクトに活かすことにしました。でも、ライヴは自由に歌ってくれていいかな。何せ、botなんで、その日思ったことを自由に言ってもらえればいいです。
――自然体な曲ですよね。
Sayula:純粋な曲だと思います。
――ただ、Twitterはメンバー全員がやっているではないですか。他のメンバーの言葉を入れようとは考えなかったのですか?
Sayula:楽器陣が呟いた言葉かぁ。何かある?
LAYHA:ライヴ後に、ありがとうって伝えてるよ。あとは、バンドの告知などをリツイートするっていう。
U:俺も、Twitterに関しては、オフィシャルの事項を最優先してる。
Sayula:それは、曲では使えない。
U:あと、自撮りもしてないかな。
Sayula:それも、曲では使えない(笑)。とはいえ、自分もありがとうとはよく呟いているんですけど、それを歌詞にできるかと言ったら違うんですよね。
LAYHA:じゃあ、今後は曲に活かされることを狙ってツイートしていくわ。そしたら、作詞のクレジットに俺の名前も載せてよ(笑)。
Sayula:そんな狙ってやったらダメ(笑)。でも、それとは逆に、春の呟いた言葉に刺さっている人ってたくさんいると思うので、ほんとナチュラルに曲に盛り込むことができました。
――だからこそ、歌詞にも注目してほしいですよね。
春:まだ、この曲はライヴでやっていないんですけど、どうなるのかなって楽しみではあります。ノリもあるけれど、曲に聴き入るのか、未知の可能性がある曲だなと現状では思っていて。それだけに、今後、ライヴを良くしてくれる曲になるだろうなと。
――3月からは、関東火葬TOUR「ぼくらはみんな灰になる」もスタートしますし、新曲がどのように育っていくのか楽しみですよ。
Sayula:新体制して再始動して固まってきた今だからこそ、改めてSCAPEGOATの魅力って何だろうって考えると、バラード曲だったり激しい曲だったり、その全てにおいてメッセージ性があることだと思うんです。
――だから、イベントライヴでも印象を残すバンドになっているのでしょうね。
春:去年は、イベント出演が多かった分、ワンマン自体はそんなに重ねていないんです。そういう部分でも、BLAZE公演に向けて、関東ツアーはやっておきたいなと。普段、ツアーというと、大阪や名古屋に行くことが多かったので、こうして関東を中心に廻れるというのは嬉しいし、このツアーを経たことによって、BLAZE公演も更に良くなるんじゃないかなと思います。
――あと、気になったことがあるので最後に聞いておきたいんですけど、新作のタイトルが「心と身体の秘密-上-」となっているではないですか。「-上-」があるということは、その続きもあるのかなと勘ぐってしまったのですが?
春:その考えは間違ってはいないですね。ただ、「心と身体の秘密-下-」があったとしても、そこで完結というわけではなく、BLAZE公演を含めて1つの作品として成り立つというか。なので、これら全てがSCAPEGOATの今後につながるものになればいいかなという感じですね。
Interview:ERI MIZUTANI
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