2018年8月25日土曜日
2018.9月号 零[Hz]
――ついに1stシングル「REDЯUM」が完成しましたが、まずは本作のテーマから教えていただけますか?
ROY:今回はデモができてからテーマを曲に寄せていくという感じだったんですけど、今までにやったことのないサウンドや世界観を出していきたいねとメンバーで話していたんです。それで、攻撃的だけどちゃんとメッセージがある作品を作ろうと。その上で、今自分たちが置かれている世界を反転させる、自分を良い意味で殺していく、という意味を持って「REDЯUM」というタイトルを付けました。あとは、カップリング曲もそれに伴って各々の世界観を見せることで自分たちの世界を変えていくというスタンスではありましたね。
――表現したかったことが曲を通して見事に提示されています。すでにライヴで披露されている楽曲もあるんですよね?
ROY:この間Leoの生誕祭をやったんですけど、そのときにリード曲の「REDЯUM」とカップリング曲の「IDEATRUMP」を披露しました。
――2曲を聴いたお客さんの反応はいかがでした?
ROY:こっちが思っていた以上に反応が良かったので嬉しかったですね。
――ちなみに、「REDЯUM」を作った当初は、ライヴで盛り上がる曲になるだろうと想定していたんですか?
Leo:「IDEATRUMP」はノリを考えて作ったところはあるんですけど、「REDЯUM」はライヴ曲という位置付けでは作ってはいなかったですね。前回出したフル・アルバム『零聖戦』ができて、そこに収録されている14曲をライヴでやって、その後で作った曲ではあるので攻撃的なサウンドではあるんですけど自分たちなりにひねった感じにはしているんです。だからこそ、ライヴでフックとなる曲になったのかなと。僕の中ではこの曲は、見せられたと思っているんですよ。
――見せられたとは?
Leo:サビもそうだし、メンバー5人がバンドとして一体となっている様をしっかりと見せられたんじゃないかなと。
――この曲はヴォーカルだけでなく楽器陣も引き立っていますよね。
Leo:そうですね。ソロとかないにせよ、5人で1つのサウンドを作り上げているという感じの曲だと思います。
Rio:前のツアーのときはノリを重視してセットリストを作っていったんですけど、この間ライヴで披露した「REDЯUM」は、新曲だけどお客さんのことを乗らせないとなぁっていう風には思っていなくて。むしろ、見せ付けるという感じで演奏できたので、良い意味で曲を聴いてもらった時間になったなと思います。
Colo:確かに、見てろよっていう感じはありましたね。その中で、お客さんのレスポンスも良かったし見せたいものも見せることができたので、すごく良かったなぁって。そもそも、世界観が強い曲ではあるのでメンバーそれぞれに自分の世界に入り込んで演奏してるんですよね。
Leo:入り込んでいるだけに、演奏中はメンバーの誰とも目が合わないという。
ガガ:もしかしたら怖い顔してるかも(笑)。
Colo:そう言いながら、半年後にめっちゃニコニコして目合わせて演奏してたらどうする(笑)。
Leo:それ面白い(笑)。でも、僕ら「勿忘草」っていうバラードが1曲だけあるんですけど、それに近い雰囲気で演奏している曲かもしれないです、この曲は。
――良い緊張感を持って演奏しているんですね。
Leo:そうですね。おかげで、また違った零[Hz]を見せられていると思います。
ガガ:ただ単純に楽しいっていう曲でもないと思うし、演奏自体が難しい分1度聴いただけでは伝わりづらい曲かもしれないけど、これから生かすも殺すも自分たち次第かなと。
――歌詞では言いたいことを素直に書いている感じがしました。この曲を書いたときROYさんはどういう心情だったのでしょう?
ROY:辛辣なことを言うと、色々と音楽を聴いている中でつまらないなって感じることがあって。自分もその中の1人ではあるんですけど、聴き飽きたとは言ってもまた聴いてしまう、でも、結局は前向きな歌詞に救われる自分がいるんですよね。だから、全否定をするのではなく、肯定しつつもこうでしょって。前向きに生きないとやっていけないでしょっていうところは曲げたくなかったので、歌詞でも書けないことを書けなかったら面白くないなと思って今感じていることを書いていきました。今ってSNSとか自分の想いを伝える場所も増えていますけど、自分の生きられる世界で嘘は付きたくないなと思ったので歌詞は正直な想いで書いていきました。
――カップリングもバラエティに富んでいます。先ほど話に挙がった「IDEATRUMP」は今後のライヴでも盛り上がりそうですよね。
Leo:初披露の段階で、これはスタメン入りかなっていう感じはしました。「Mr.SWAGMAN」っていうライヴ映えする曲があるんですけど、これは前回のツアーでお客さんと一緒に育ててきた曲でもあるんです。それと同じように、「IDEATRUMP」を演奏することでライヴが成立するっていう感じにはなりそうですね。
ROY:この曲の歌詞は、理想と現実がテーマで。1番では自分たちが始動するまでを歌っていて。《184日のキャンパス彩る》というのは空いていた期間を言っているんですね。でも結局は、お客さんと進んでいこうという前向きな気持ちを歌っている曲です。
ガガ:かっこいいよ、歌詞。見たときにかっけぇって言ったよね。
ROY:うん。歌詞を見せたとき、みんなからこんな歌詞書けるんだ天才!って言ってもらえたので良かったです(笑)。今までの空白があったから自分たちがあると思っているので、昔を忘れない気持ちとこれからを大事にしていくよという感じですね。
――「荒廃ノスタルジー」はRioさんの作詞・作曲ですね?
Rio:はい。でも、メンバーにも手伝ってもらったんですよ、この曲は。
――LeoさんとColoさんが編曲を手掛けていますからね。元々、Rioさんはどういったイメージでこの曲を作っていったのですか?
Rio:学生の頃のコンプレックスを曲にしたいなと思ったんですよね。僕、目立つタイプの生徒ではなかったので、好きな子ができても自分からアプローチできないし、みんなでワイワイ盛り上がる感じでもなかったんです。いじめられているわけではなかったんですけど、ほんと平凡だったんですよね。でも、だからこそ、自分の気持ちがギターや音楽に向いたんだろうなって。そういった想いを書いた曲ではありますね。
Colo:この曲聴いたとき、めっちゃRioって思ったんですよ。
ガガ:Rioっぽいヤンチャな感じではあるよね。
Colo:そう、Rioっぽよね。自分が手掛けたのは主にメロディだったんですけど、元のメロディが良かったのでそんなにいじることはしていないですね。そこにLeoが楽曲アレンジで入ってくれて、零[Hz]っぽくまとめてくれた感じです。
――「ガラクタ」はColoさんの作曲ですね?
Colo:この曲もアレンジでLeoに入ってもらったんですけど、そこで結構曲の雰囲気がガラッと変わりましたね。元々、僕たちは好きな音楽が似ているんですよ。
Leo:音楽だけじゃなく、何かしら共通点は近いよね。
Colo:そうだね。ギターのフレーズも好きなところをあててくれるのでとても良くなりました。あと、歌詞はROYが書いてくれたんですけど、これに関しては2人で結構長い時間話し合いましたね。あと、英詞だけはROYの感性で入れてくれて。実際に歌ってもらったらすごく良くなったし、ベースもギターも2人に入ってもらったので、みんなの良いところが出た上でバンドっぽい仕上がりになった曲だと思います。
ROY:曲を作る上でメンバー同士のコミュニケーションってすごく大事だと思うんですよ。それがよくできた曲だと思います。
――作品発売後にはワンマン・ツアー「Breed of RED[R]UM」が始まります。それと同時に、BabyKingdomとの2マンイベントもあるだけに、新曲はどんどん育っていきそうですよね?
ROY:そうですね。2マンはチャレンジできる場所だと思っています。盛り上げるだけじゃなく自分たちらしさをしっかりと出せていけたらと。やっぱり、負けたくないという気持ちはありますからね。あと、ワンマン・ツアーは前回のツアーよりも起承転結をちゃんと出したいなと。メリハリを付けたライヴを見せたいなと思っています。
Interview:ERI MIZUTANI
2018.9月号 Soan project
──Soan プロジェクト with 芥としてリリースした3部作も、本作をもって完結だそうですね?
Soan:もともと、3部作で終わらせようとは思っていなかったんですよ。ただ、やっていく過程で3部作になり、今回で走り抜けるのがベストだと思ったんです。なので、完結した今は充実感と多幸感でいっぱいですね。あと、3rdミニ・アルバム『動猛成る狂想、動脈に射つ。静廉鳴る奏、静脈に宛がう。』を作るにあたって手鞠くんと芥には概論の説明はしたんですけど、思い起こせば1stミニ・アルバム『静謐を制し征する音、慟哭を鼓動として道とする音』は地球生命の誕生を表わしていて、1つの球体が誕生したこと、またメンバーから背中を押されたことによって2ndミニ・アルバム『旋律、静かな願いと。調律、その脈動に問う。』ではそれをもっと大きくしていきたいと思ったんです。そして、プロジェクトの最後となる本作では、2作品を通して作り上げた球体を閉じ込めたいと思ったんです。球体を立方体で覆う感じといいますか。
──球体をより大きく広げることもできたと思います。でも、なぜここで閉じ込めようという発想に至ったのでしょう?
Soan:2ndを作ったとき、芥という地球と手鞠という地球をかなり大きくすることができたなと感じたんです。それがあったので、最後は広げるのではなく綺麗に閉じ込めようと、そうすることによって崩されないで済むと思ったんです。イメージとしては、永久保存ですね。
──そうした想いがあったのですね。それにしても、本作はかなりアグレッシブではないですか?
芥:確かに、そうですね。過去2作品と比べても楽曲が振り切れているように思います。振り幅が広くなったというよりかは、2つの道を経たことで導かれたものがあるというか。何だか、気持ちが振り切ったような感じがするんです。また、本作のタイトルは手鞠くんが付けてくれたんですけど、動脈と静脈って心臓から送り出されてまた心臓に戻っていくという点では、結局、心臓が球体だったんじゃないかなと。それもあって、3部作の完結とはいっても、何かに辿り着いたというよりかは戻っていくというところで、このプロジェクトの本質を表わしているのかもしれないなと思いましたね。
──なるほど。聴いていて、本能のままに音楽を楽しんでいるなと感じましたよ。
Soan:そこに関しては、楽曲を作ってお客さんに披露してから時が経っているのもあったりするのかなと。ライヴで感じたものをそのまま作品に投影できるというのは大きいかもしれないです。
──今回も、サポート・メンバーはお馴染みの面々ですね。音源でライヴの空気感を表現するのはなかなか難しいと思いますが、やはりこのメンバーだからこそできたことではありますか?
Soan:そうですね。それぞれの経験値もあるんでしょうけど、プロジェクトとしてずっと一緒にやってきたからというのもあるし、このメンバーだからこそなんじゃないかなという自信はあります。改めて、良いメンバーだなと思いますよ。
──本作はまず、SE「heart」から始まります。SE始まりにしようと考えたのはなぜですか?
Soan:前作もそうなんですけど、1曲目がSEだったんですね。今回も似たようなアプローチをしたいなと思い、SEから始まって1曲目に一気に爆発させるっていうものを作りたいと思って作りました。なので、SEというよりかは1曲目をトラック分けしたような感じではありますね。序章というか、これからくるドキドキ感を味わってもらいたいなと思います。
──そこから、「濁った瞳」につながっていきます。
Soan:元々、この曲は作ったときに芥を想って書いた曲ではありますね。ただ、それを芥がどう捉えるかというのは当然自由であって。例えば、すごくネガティブなことを歌詞で言うかもしれないし、闇の中に一筋の光が差し込んでいるという情景を作り上げるかもしれない。どういう感じに仕上げるかは芥次第だったのでそこは楽しみではありました。
芥:この曲は魂がこもっていますよね。その分、デカい命題がきたなと(笑)。ただ、書きたいように書いてほしいと言われていたので、そのとおりに、バンドをやっている上で感じたことを素直に書いていきましたね。今願いたいものや欲しかったりするものがしっかりと形になったのかなと思います。
──「meteo trive」は遊び心満載の曲となっていますが、いかがでしょう?
Soan:一言で言うならば、勢い一発みたいなところはあります。それと、この曲はどちらかというと楽器隊の絵が浮かんで作ったんですよね。Shunちゃんのパワーコーラスというかシャウトが割とふんだんに入っているので、本人曰くしんどいと(笑)。でも、今までそんなにやったことのないというのを一気に集約させた曲なので、メンバーに求める挑戦というところはありましたね。
芥:これは2016年の曲なんですけど、「濁った瞳」からうまく流れたなという気がしていて。歌詞は書いていることは多くはないんですけど、僕らアーティストの想うものと自分たちが発したものが届くラグのもどかしさを流れ星になぞらえています。届けたいものが100%伝わるかといったら、全てではないかもしれない。だからこそ、今こうしてやっていられることが自分にとって大きなことだったり、残したものがあなたの胸にずっといてほしいなっていう気持ちだったりを表わしています。
──「朽ち木の行方」も2016年の曲ですね?
Soan:そうです。去年のワンマンからずっとやっている曲なんですけど、サビの突き抜けとBメロの重いラウドなところの対比でどれだけエッジを効かせられるかというのは意識しましたね。
──楽曲を作った当時とライヴを経ての今、この曲への印象は変わりましたか?
Soan:いや、そんなにという感じです。曲を作っていた段階で描いていたものがそのままライヴにつながっているので。ただ、メンバーの動きや芥の歌に対する熱の込め方というのは当然ライヴをやっていくうちに進化しているなと。艶が出てきたというか、楽曲がどんどん生まれ変わっていると思います。それだけに、こうして脂が乗っているときに音源としてパッケージできたことは良かったかなと。
芥:サビの開ける感じというのはSoanプロジェクトwith芥の中でもトップクラスだと思います。
この曲、サビにかけてすごく多幸感があるんですよね。元々、自分の中での表題はギリシャ神話のイカロスだったんです。そこから、自分が何かを目指したり理想を追うためには代償が出てくるというのは無駄なことなのか、ということを書きたくて。あと、AメロとBメロで若干変則感があるんですけど、サビにかけてライヴではお客さんが手を振ってくれるんですね。その瞬間、朽ち木に花が咲くというか、曲が色付きを見せるんです。そのとき、自分がこれまでやってきたことが報われたような感じがするんですよね。
──幸せな1曲ですね。次の「月欺けば傀儡が笑う」も聴き応えのある曲ですね?
Soan:去年8月にSoanプロジェクトwith芥で和装のワンマンをやったんです。そこで持ってきた遊び心のある和な1曲ですね。和のテイストをここまでガッツリとやったことは俺の人生の中でもやったことがなかったので新鮮でした。あと、間奏と扇りがループする曲というのを作りたかったので、この楽曲はライヴでは間奏と扇りが延々とループするバージョンもあるんです。それに関しては、今だからこそ新しいという感じに受け取ってもらえると思います。
──和な曲ということもあって、芥さんの違った一面が覗けました。
芥:いつも自分が出しているキーよりかは低めなこともあって、サビも張り上げて歌ってはいないんですよね。あと、歌詞ではこの時間がいつまでも続くようにということを書いているんですけど、ライヴでもいつもこの時間が続けばいいなと思っているので、願わくは時間を止めてほしいという気持ちの憂いがサビに集約して歌えたのかなと思います。
──続いての「frowery count」は、どういった部分が魅力的といえましょう?
Soan:今、物販でMカードというのを作っていて、初めてSoanプロジェクトとして映像を撮った作品になるんです。元々、この曲ができる前は1stの最後に入っている「hysteria show time」という楽曲がライヴの大ラスで盛り上がるパーティーソングだったんですけど、それを超えたいという気持ちで作ったので、割とお客さん目線でできた楽曲ではありますね。今後のライヴでの定番曲にしていきたいし、何よりもお客さんと一緒にこの曲で騒いで楽しみたいですね(笑)。
芥:「濁った瞳」と同時期にこの曲をもらったんですよ。だから、自分の中ではこのプロジェクトをやっていって今感じている迷いなどを詰め込んだ「濁った瞳」から、すべての答えはここにあったなって感じたのが「frowery count」なんですよね。声をぶつけ合うというイメージのこの曲を聴いて、ほんとそれに尽きるなって。お客さんとの会話って普段だとインストぐらいじゃないですか。でも、ライヴという場で自分が「いけるか!」と発信したらそれに対してお客さんは「oi!」応えてくれる。意志確認という意味でのコールアンドレスポンス、そういった声のぶつかり合いを見ていると、それこそが形に見えない証明なんだなって。それゆえ、この曲を通して「濁った瞳」で書いたときに感じていた迷いが晴れた気がするんです。だからこそ、Soanプロジェクトwith芥の行き着いた1つの答えだと思うし、今後も推していきたい曲ではありますね。
──最後に収録されているのは「紫陽花がまた咲く頃に」となっていますが、紫陽花はSoanさんにとって大切な位置付けの花でもありますよね?
Soan:そうですね。自分の誕生月の花が紫陽花なので。このタイトルは手鞠くんが付けてくれて、歌詞は手鞠くんと芥の合作となっているんです。まず、タイトルを見た瞬間にSoanプロジェクトを総括して書いてくれたんだなということがわかりました。曲自体もプロジェクトとして1つの理想郷に辿り着いたというところを出したくて書いたので、歌詞と楽曲がリンクしているなと。作品だけで見るとエンドロール的な位置付けの曲なんですけど、間違いなく名曲になったと思います。
──どの曲もライヴで映えると思います。9月30日にはSoanプロジェクトとしてワンマンが行われますが、ここではプロジェクト始動記念以外では共演することのなかったwith芥とwith手鞠が揃う貴重な日となりますね?
Soan:はい、そうなんです。秋口にはプロジェクトそれぞれでワンマン・ツアーを廻るんですけけど、まずは9月30日にみんなでより鋭利な刃物になれたらいいなと思っています。
Interview:ERI MIZUTANI
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