──11月14日にミニアルバムがリリースされますが、制作はいつ頃から取り掛かっていたのですか?
龍史:前作が終わってから速攻ですよ。
──その時からミニアルバムを出そうとする構想はあったのですね。
TANO:当初、シングルじゃなかったっけ?
龍史:いや、あのときでもうシングルにするかアルバムにするかって話になり。
郁磨:そうだね。まずは出し方をどうするかって。
──そこから怒涛の追い込みをかけたと。曲数を増やそうとした理由の1つとして、ワンマンツアーも影響していますか?
郁磨:それはあります。今回、ワンマンツアーを長く取っているんです。しかも前半と後半という感じにタイトル的にも分けているので、その真ん中で変化をつけるためにもミニアルバムを出したかったというところはありますね。
──今作もまたバラエティに富んでいますよね。聴いて思ったのが、過去作品の集大成要素もあるなと。
郁磨:そうですね。だからと言って、別にコンセプティブに曲を揃えようという話はしなかったんです。
あとはさっき言ったようにワンマンツアーのことは考えながらも、あまりコアな作品にしてしまうと楽曲が固まってしまうと思ったんです。それよりは、楽曲を散りばめたいなと考えたんですよね。おかげでワンマン映えする楽曲が揃ったと思います。
──まず、楽曲が揃っていない段階で考えたことは何かありましたか?
和春:制作に対しての目標というのは特には立てなかったです。
郁磨:今回、選曲の仕方が特殊だったので、面白い絵が撮れるPVにしようとか、今伝えたいメッセージをメインに掲げてというよりかは、作品の1つとして人々の印象に残るようにという狙いで表題曲を選んでいったところはあります。
──そういった想いというのは、今作で作曲者を手掛けているTANOさんと龍史さんに先に伝えたのですか?
郁磨:いや、曲を作る段階では投げていなくて。制作期間中にも表題曲はこういう感じがいいよねっていう案はあったので、曲が出たところで考えを集めて形にしていったところはあります。なので、あまり狙いを定めてカチカチ決めていった感じではないですね。それよりは、出たとこ勝負というか。
──そうだったのですね。龍史さんとしては曲を作るにあたりテーマに置いたことは何でしたか?
龍史:とりあえず、曲数を選べるくらい書いておかないとっていう気持ちはありましたね。なので、ピンポイントに軸を揃えるんじゃなくて、自分のメモ帳にストックしておいたテーマを全部引っくり返して書いていったっていう感じなんです。あと、俺は当初、表題曲を「BEYOND」で考えていたんです。それだけにイメージを固めていたんですけど、見映え的な部分で「僕の独裁的教育思想反論の歌」が表題曲に選ばれました。
──どちらの曲も龍史さんが作曲されていますが、自由度が高いですよね。
龍史:あえて言うなら、新しいものを書いたとは自分では思ってはいないんです。新しいテイストを提示するもの大事だけれど、今回に限っては自分が書きたいもの、かっこいいと思えるものを純粋に書いていったという感じです。「僕の独裁的教育思想反論の歌」はテーマが学校なんですけど、今まで出してきた楽曲の中に学校をテーマにしているものはなかったので丁度良いなと。
郁磨:学校のチャイムの音から始まる曲なんですけど、分かりやすくていいなと思いましたね。ただ、学校をテーマにしている曲となると、教師や生徒とか登場人物っていっぱい出てくるじゃないですか。なので、まずは何を登場人物に置くかというのは歌詞を書く際に迷ったところではあったんですけど、みんなが通ってきた道でもある学校に主人公の「僕」を投影しながら書いていきました。
──綺麗に描かないところがREIGNらしいですね。TANOさんが作曲した「ChuxChuxChu」は新しさを感じました。
TANO:僕の作る曲の中ではそうですね、あんまりこういう曲は書かないので。今まではもっとポップというか、そういう曲を作ってきたと思うんですけど今回はたまたまです。
──たまたまですか。それは心境の変化がそうさせたとか?
TANO:心境の変化は常にありますけど、それは僕が作る曲だけでなく今回表題曲になった曲もそうで。かっこいい曲を出してかっこいいPVを作っても、かっこ良かったねっていうだけで終わってしまうので、そうじゃなくしたいなと。それで曲に対する選考基準を変えたというところもあるので、そういった部分では心境の変化はありますね。
──結果的に良い形へとつながりましたね。
郁磨:やっぱり、全曲フックになるものとは考えたんですよね。引っ掛からない曲であれば聴く気にもならないと思ったので、そういうのを意識した選曲だったんじゃないですかね。
──そのおかげで、表題曲のPVの絵も存分に見えたと。
郁磨:絵が見えたというよりも、後にあの時のPVのあの部分というようにピンポイントでお客さんが囁いてくれたりとか、初めて観る人がこの部分が気になったと言ってくれるような、印象を残しながらも突っ込み所の多いPVになればいいなと思ったんです。今回は学校がモチーフになっているんですけど、イメージの沸きやすい曲だった分、考えやすくはありましたね。
──撮影の際、新しく試みたことはありますか?
郁磨:REIGNとして常に新しいことに挑戦していきたいという想いから、今回は新しい監督に撮ってもらったんですけど、自分たちのイメージする絵とは違う方向で持ってきてくれたので、監督の得意とするところと楽曲そのままの雰囲気が形になったという感じですね。あと、案外イメージシーンが多めにはなっているかなと思います。
──やはり撮る人が変わると雰囲気も違ってきますよね?
和春:僕は、過去に面識があってお願いしたことのある監督さんだったんですよ。前回撮った時の経験としては、すごくかっこいい絵を撮ってくれるので単純に不安のない状態で取り組めたし、今回はドラムセットも変えたんです。ドラムセットが変わったというのもあるんですけど、叩き方もちょこっと意識は変えましたね。
──見所いっぱいじゃないですか。
龍史:しかも、今回はドローンを使って撮影したんですよ。
郁磨:学校の体育館でドローン使ったね。最初は使うって聞いてなかったんですけど、最後の大事なシーンで使ったので仕上がりが楽しみです。
龍史:ドローンかっこ良かった。欲しい(笑)。PVに関してはまだ編集が終わってないのでどうなるか分からないんですけど、楽しみにしています。
TANO:根本的に今までと撮り方が違ったんですよ。今まではカメラ1台でカメラの位置を変えながら何テイクも撮っていったんですけど、今回は1テイクにつきカメラ3台も使ったんですよ。なので、演奏シーンとイメージシーンのどちらも割と一瞬で撮り終えたんですよね。だから、龍史と一緒で仕上がりがどうなるか期待してます。
郁磨:ちなみに、この曲はPVバージョンとしてまたちょっと違う演出になっているので、そこも注目してもらいたいですね。
──今作は他にもライブ映えしそうな曲が入ってますね?
郁磨:そうですね。「ChuxChuxChu」も敢えてキャッチ―な歌詞にしたし、他も自分の好みだけで作ったという曲がないので、割とメッセージが多かったりするんじゃないかな。
──完成を楽しみにしています。そして、この記事が掲載される頃には5周年記念ワンマンツアーがスタートしています。皆さんにとってこの5年という月日はどのようなものだったと感じていますか?
郁磨:早い遅いというのは捉え方ですよね。一括りに5年と言ったら早いと思うし、こうして活動を振り返るタイミングで言えば長かったなとも思うし。
龍史:確かに長くもあり、早くもあり。でも、少なからず昔に比べて今の方がみんなのベクトルが団結しているし、そこに向かう経過というのも明確になっているのかなと思います。あと、印象に残っていることを挙げるならたくさんありすぎて、パッとは出てこないですね(笑)。
和春:印象的だった出来事は去年のWESTですかね。時間が経っているので今だから言えるんですけど、あの時期に自分が叩いているドラムは胸を張って向き合えないものだなと思ったんです。でも、そこから葛藤しつつ、ドラムに対してのモチベーションは今1番高いと思ってます。
TANO:でもやっぱり、このメンバーになったというのは一番印象的ですよね。だからと言って、改めてこの4人で良かったとかは口にしないですけど。
龍史:じゃあ、今言ってみ。
TANO:ここで?(笑) あと、年々REIGNの曲って難しくなっているんですよ。龍史:あ、それは思った。
TANO:そういう意味でも進化しているのかなとは思いますね。
──あと、EASTでワンマンをするというのも5周年ならではの決断かなと思いました。
郁磨:ほんとそうですね。ただ、EASTでワンマンをやりたいと思ったのはREIGNを始めた頃から考えていたんです。そこに5周年ということが後押ししてくれた。なので、満を持してというところはあります。そのためにも今は、この1日に時間をさいてきてくれたという人たちに向けて、何が出来るだろうかということはすごく考えていますね。でも、5年やっていて良いライブができないということは絶対にないので、いつも通り良いライブを作りたいと思います。
Interview:ERI MIZUTANI
